お知らせ

平成30年12月3日

研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A−STEP) 企業主導フェーズ NexTEP−Bタイプ 平成30年度募集における新規課題の決定について

JST(理事長 M口 道成)は、研究成果最適展開支援プログラム(A−STEP)企業主導フェーズ NexTEP−Bタイプの平成30年度募集における新規採択課題1件を次の通り決定しました。

採択課題1件

課題名 新技術の
代表研究者
開発実施企業 新技術の内容
輸送事業向け
無搖動防振装置
宇宙航空研究開発機構
環境試験技術ユニット
研究開発員
梶川 隆史
多摩川精機
株式会社
本新技術は、振動に敏感な輸送品に対して、路面等からの振動のみならず、車両の加減速・右左折時の搖動に対し、定量的な防振品質を提供できる無搖動防振技術に関するものである。
輸送品を強い振動から守るにはバネ等で柔らかく保持すれば良いが、低い周波数の振動に大きく共振する場合がある。このとき、縦横やねじれの揺れが連成しており、バネ剛性等で共振を避けて調整するのは難しく不確実である。また、急坂や、加減速・右左折による搖動は抑制が困難である。現在の対策は、走行速度を時速30km以下に抑えた走行、全輪エアサスペンション車両の使用、厳重な緩衝材による梱包等だが、定量的でも確実でもなく、運送効率も悪い。
本新技術では、振動に関する技術シーズの防振設計、搖動に関する企業保有のジンバル型空間安定化・無搖動化技術を用いて、輸送品にかかる加速度を低減する無搖動防振装置を実現する。これにより、実用的で定量的な防振品質が提供できるようになり、精密機器からバイオ分野まで、振動に敏感な輸送品の輸送の大幅な効率化が期待できる。

今回の募集は、平成30年3月15日(木)から平成30年6月8日(金)まで公募を行い、計9件の応募がありました。募集締め切り後、外部専門家の協力のもと、評価委員会にて課題の独創性(新規性)及び優位性、目標設定の妥当性、イノベーション創出の可能性、提案内容の実行可能性、事業化の可能性、開発に伴うリスクなどの観点から審査(事前評価)し、その結果をもとに採択課題を決定しました。
評価委員会 委員一覧はこちら をご覧ください。

研究成果最適展開支援プログラム(A−STEP)企業主導フェーズ NexTEP−Bタイプについて

A−STEPは、大学等※1で生まれた国民経済上重要な科学技術に関する研究成果を実用化することにより、社会へ還元することを目指す技術移転支援プログラムです。A−STEPは、大学等の研究成果からシーズ※2候補を企業の視点から掘り起こして、シーズとしての可能性を検証して顕在化させるフェーズから、顕在化したシーズの実用性を検証する中期のフェーズ、さらに製品化に向けて実証試験を行う後期のフェーズまでを対象としており、それぞれ、機能検証フェーズ、産学共同フェーズおよび企業主導フェーズを設けています。
このうち企業主導フェーズ NexTEP-Bタイプは、比較的規模の小さな企業(資本金10億円以下)の取り組みを支援するものです。
※1 「大学等」とは、国公私立大学、高等専門学校、国立試験研究機関、公立試験研究機関、国立研究開発法人、研究開発を行っている特殊法人、独立行政法人、公益法人等(非課税の法人に限る)をいいます。
※2 「シーズ」とは特許など(出願中のものを含む)をいいます。

★本件に関するお問い合わせ先★
産学共同開発部 大竹 利也(オオタケ トシヤ)
Tel:03-5214-8995 Fax:03-5214-0017 E-mail:jitsuyoka[AT]jst.go.jp
※メールでお問合せの際はメールアドレスの[AT]を@に変更してご送信ください。

このページの先頭へ
独立行政法人 科学技術振興機構