
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
アグリ・バイオ
要素技術構築
キーワード :
接木、作物、種苗開発、植物での物質生産
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) シーズ育成タイプ
研究開発課題名
革新的接木苗を可能にする異科接木技術の実用化開発(開発期間:令和元年10月~令和6年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 グランドグリーン株式会社 研究者 野田口 理孝(名古屋大学)
プロジェクトリーダー所属機関 グランドグリーン株式会社 研究者 野田口 理孝(名古屋大学)
本プロジェクトでは、従来は同科作物同士でしか不可能であった接木技術を異科植物間に拡張した異科接木技術の実用化に向けて、接木部位における道管形成に着目したタバコ異科接木苗の生育を向上させる手法の開発と、実用的なタバコ異科接木用の接木カセットの開発を行なった。
タバコ異科接木苗の生育向上においては、接木面に形成される道管の増加および壊死層形成の抑制という2つのアプローチで、タバコ穂木の生育をより促進することを目標とした。また、接木カセットの開発では、タバコ異科接木に実用するために十分な活着率を発揮できる接木カセットを開発することを目指した。
本研究開発を実施した結果、複数の方策により異科接木の生育向上を達成し、実用可能な異科接木用の接木カセットの開発を達成した。

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)
今後は具体的な異科接木苗の開発を実施する計画である。個別の接木苗の開発にあたっては、海外も含め世界に向けて広く情報発信を開始し、第三者機関との連携も通じて実社会で活用される技術としての展開を目指す。具体的な技術活用にはさらなる生産性の向上も必要と想定されるため、引き続き産学連携による開発を継続し、新たな技術実装も含めた開発を進める。開発者の声
本プロジェクトにおいては、大学の研究グループが先端の新たな知見・技術を開発するとともに、企業側の研究チームが既存の有用な科学的知見・技術を活用し、新たな技術へと実装していくことを通して、現実的に価値のある技術へと昇華していくことを目指した。当初想定していた目標が達成されており、十分に当初の目的を達成できたものと考えている。