研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
アグリ・バイオ
製品化/起業
DHA・EPAをもっと身近に マイクロカプセル様粉末魚油を開発
キーワード :  マイクロカプセル、乳化、凍結乾燥、破砕造粒、酸化安定、生物学的利用能向上
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  シーズ育成タイプ
研究開発課題名 高い機能性を備えた新規粉末魚油の製品化に向けた製造プロセスの研究開発 (開発期間:平成27年12月〜平成30年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 青葉化成株式会社 研究者 宮澤 陽夫(東北大学)

乳化した魚油をゼラチンと酵素の反応により凝固させ、凍結乾燥、破砕造粒することで、魚油を50重量%含有する粉末魚油を大量生産する技術を開発した。一般的に油脂を多く含む素材を破砕造粒するためには、液体窒素で対象を脆化する必要があり、製造コストが非常に高い。それが実用化における課題であったが、液体窒素を使用せずに脆化する方法を開発し、コストを5分の1以下に抑えることに成功した。開発した粉末魚油は、酵素架橋ゼラチン中にミセル径1μmに乳化した魚油の油滴を複数包含する多核型マイクロカプセル様の構造をしており、粉末粒子が水に溶解せず、さらに加熱しても溶解しないという特徴を有する。これにより、加工食品に配合しても構造を維持し、酸化されやすい魚油中のDHA、EPAを安定化することが可能である。さらに、ヒト試験において、粉末化によりDHA、EPAの体内吸収性が向上する可能性が示されている。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

健康志向の高まりを受け、DHA・EPAの機能性が注目を集めている。関連商品の世界市場規模は3兆1,400億円に上ると試算され、アジア圏を中心に需要が拡大している。開発した粉末魚油は、加工食品に応用できるため、特に医療食品、幼児向け食品など、カプセルサプリメントの服用が困難な対象者向けの製品に利用され、その市場を拡大することが期待される。

開発者の声

東日本大震災後の復興プロジェクトから始まり、製品化までに多大な開発リスクがあったが、A-STEPの支援を通して開発を成功させることができた。東北(EastNorth)発信の意味を込め製品名をWJENO-3”とし、今後、世界的な魚油需要拡大の流れに乗せて広めていきたい。身近な食品から魚油を接種できるようにすることで、健康寿命の延伸に貢献できれば幸いである。
※この成果は、健康メディア.COM(「食品と開発」)で紹介されました。
●食品と開発:調理できる粉末魚油でDHAをもっと身近に、青葉化成「JENO-3®」を上市


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