制度概要
各支援メニューの概要 : 産学共同 ステージⅡ(本格フェーズ)

目的、狙い

ステージⅡ(本格フェーズ)(以下、「本格フェーズ」という)は、社会課題解決等に向けて、大学等の基礎研究成果(技術シーズ)を、大学等と企業等の共同研究により実用化に向けた可能性を検証し、中核技術の構築に資する成果の創出と、その成果を大学等から企業等へ技術移転することが目的です。
具体的には、社会的・経済的なインパクトに繋がることが期待できるイノベーションの創出に向け、科学技術の知見に基づいた、中核技術の構築に資する成果(例:プロトタイプ評価等)を得て、その成果を企業等へ技術移転することを目指します。また、円滑な技術移転のために、大学等と企業等の間での人材交流(企業研究者の受入、インターンシップ等)も積極的に進めることを期待します。
本格フェーズによる支援終了後には、企業を中心とした研究開発を継続していただくことで、科学技術イノベーションの創出や、SDGs 等の国際的な目標達成への貢献、社会的・経済的な波及効果の創出を期待します。自然科学と人文・社会科学の融合による総合知を活用する提案も期待します。
なお、2024年度においても、「デジタル田園都市国家構想」の実現に向け、デジタル実装を通じて地域が抱える課題の解決に資する研究開発の提案も期待します。
このページの先頭へ

支援の概要

産学共同 ステージⅡ(本格フェーズ)では下記の内容にて公募を実施します。
課題提案の要件 提案者 研究開発体制 支援規模 資金タイプ
●大学等の研究成果に基づく技術シーズが存在していること。なお、技術シーズとしては、原則として特許権等の知的財産権として確保されていることを期待します。
●産学共同による技術シーズの実用化に向けた可能性を検証し、その技術移転に向けた具体的な研究開発計画が立案できており、達成すべき目標が明確にされていることが必要です。
研究責任者:
●提案する技術シーズの創出にかかわった者であること。(技術シーズが特許等の知的財産権の場合は、その発明者であること。)
●日本国内の大学等に常勤の研究者として所属していること。
●研究倫理教育に関するプログラムを予め修了していること。
●応募にあたって、各種ガイドラインの遵守等について誓約できること。
●大学等と企業等からなる産学共同の研究開発体制での提案であること。課題提案の目標を達成し、大学等の技術シーズの企業等への技術移転を実現する上で最適な体制であること。
●企業等には技術移転先となる民間企業を必ず含むこと。
●課題提案にあたり、研究責任者と各企業等との連名の「産学共同 ステージⅡ(本格フェーズ)共同研究に関する届出書」を提出すること。届出書において企業等の自己資金の拠出予定額が記載されていること。
金額:
上限2,500万円(年額)
※初年度は研究期間を踏まえて上限額設定
※間接経費を含む、税込
期間:
最長4.5年
ステージゲート評価から移行した場合は最長4年
マッチングファンド
このページの先頭へ

事業推進体制・研究開発体制

本格フェーズにおける研究開発は、大学等の研究者と企業等からなる産学共同研究チームで実施していただきます。大学等の代表者を「研究責任者」と呼びます。研究責任者は産学共同研究チーム全体の代表者となります。JST は、推進アドバイザー等により、産学共同研究チームの会議等への参加や各機関へのサイトビジットなどを通じて、研究開発の推進等について支援を行います。
また、JST は原則として、産学共同研究チームの大学等の研究開発機関に研究開発費を支出します。JST からの研究開発費の支出に関して、詳しくは公募要領「6 .3.4 マッチングファンド形式の支出について(本格フェーズのみ)」をご覧ください。
推進アドバイザーとは、研究開発課題毎に、研究開発の推進に対する助言等のサポートを行うJST職員または外部有識者であり、POにより選任されます。研究開発課題実施に対して研究責任者と常にコミュニケ-ションを取れる体制とし、研究責任者と共に出口目標の達成を目指します。
産学共同 ステージⅡ(本格フェーズ)研究開発実施体制図

JSTによるマネジメント

●課題毎に推進アドバイザーを配置。研究開発の推進に対する助言等サポートを行う。
このページの先頭へ

対象分野と各P0について

ICT、電子デバイス、ものづくり分野
PO:馬場 俊彦(横浜国立大学 工学研究院 教授)

本分野は、IoT、AI、ネットワーク等のICT技術とそれを支える計算機・センサ・デバイス基盤技術、設計・加工・組み立て・造形等によるものづくり技術、さらにはロボティクスを含めたサイバーフィジカルシステムについて、その高度化、効率化、スマート化、安全性・信頼性向上などに関する提案を幅広く対象とします。
また、異分野との連携・協働による融合領域に資する提案も対象となります。

●選考にあたってのPOの方針
AI、次世代高速通信、自動運転、半導体の開発が加速する中で、社会で必要とされる新技術も刻々と変化しています。本分野では、従来の延長線上にある技術だけでなく、様々な新技術の利活用や融合をはかり、現代社会の課題解決を目指す提案を募集します。また、未来社会の課題を予想し、その解決や展開を創造するような提案も歓迎します。
選考に当たっては、社会的なインパクトの大きさ、知財や論文発表を根拠とする独創性、社会実装に適したシンプルな取り組みが示されている提案を重視します。産学連携に高い意欲を持つ若手研究者・女性研究者による提案も尊重します。
ICTや電子デバイス、ものづくりは、日本の発展を支える裾野の広い分野です。10年以内の社会実装を本気で考える提案を期待します。

機能材料分野
PO:宝野 和博(国立研究開発法人物質・材料研究機構 理事長)

本分野は、大学等におけるシーズ研究の成果を具体的な応用に繋げることを視野に入れ、システムの進化に貢献すると期待される革新的材料の開発を目指します。対象となるのは、素材・ナノテクノロジー、再生可能エネルギー開発に関する基幹材料技術、省資源化・資源循環技術や代替素材技術、カーボンニュートラルに向けた環境負荷の低い製造や原料精製技術、効率的な材料開発手法を可能にするマテリアルDXに関する提案を広範に募集します。
また、これらの実現を目指すため、異分野との連携・協働による研究提案も歓迎します。

●選考にあたってのPOの方針
「課題先進国」と称される我が国において、多様化した社会課題を解決し、持続可能な社会を構築するための技術開発は多岐にわたり、革新的材料の開発はその中核的な役割を果たすと考えられます。「マテリアル革新力強化戦略」においても、データ駆動型の研究開発基盤の構築など、新たな価値創出への取り組みが重要とされています。本分野では、固定観念にとらわれない、斬新なアイデアに基づく革新的な材料開発の提案を募集します。具体的には新機能の発現や高機能化、ナノからマクロレベルでの構造制御、機能と構造の相関性を基にした新奇な材料の設計、従来の材料技術を凌駕する革新的材料技術、データ科学やAIを駆使したデータ駆動型材料開発、高性能な材料が社会に広く安定して供給されるための材料合成プロセス開発などが対象です。また、社会課題の解決を目指した研究に進化させるには、単に経験に基づく材料開発にとどまらず、新たな現象が発見された際にその新機能の科学的根拠をあきらかにし、応用への基礎的な理解を深めることが重要です。また、新材料の産業化への課題とその解決策を明確にし、材料が実装された場合のシステム性能の向上がもたらす社会的・経済的インパクトを評価することが重要です。
これらの研究を通じて、課題解決能力の高い若手研究者を育成することに意欲的に取り組む提案を重視します。

アグリ・バイオ分野
PO:山本 卓(広島大学 ゲノム編集イノベーションセンター 教授・センター長)

本分野は、高機能バイオ素材、バイオプラスチック、持続的一次生産システム、生活習慣改善ヘルスケア、機能性食品、デジタルヘルス、バイオ生産システム、バイオ関連分析・測定・実験システム、バイオ創薬に資する基盤技術など、アグリ・バイオ分野に関する基礎研究(育成フェーズ)と産学共同による実用化に向けた検証(本格フェーズ)の提案を幅広く対象とします。
また、異分野との連携・協働による融合領域に資する研究提案も対象となります。

●選考にあたってのPOの方針
アグリ・バイオ分野の研究開発は、食糧問題、健康問題、環境問題などグローバルな課題の解決に繋がることが期待され、持続可能な開発目標(SDGs)のゴール達成に必要とされる技術・製品開発が含まれます。これらの研究開発は、独創的な基礎研究からスタートする一方、社会のニーズを捉えて研究開発の方向性を考えていくことも重要です。
本分野では、単なる基礎技術の組み合わせでなく、斬新なアイディアをもとに新規技術や製品を開発し、産業へ繋げようとする意欲的な研究提案を期待します。戦略的な知財化と産学共同研究を展開させることが、社会実装に繋がると期待しています。
また、異分野融合での研究提案も期待し、今後の産学連携に意欲的に挑む若手研究者や女性研究者を積極的に採択します。

このページの先頭へ

独立行政法人 科学技術振興機構