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CREST「JST-NSF-RCN国際合同ワークショップ」開催報告

2019年02月28日

戦略的創造研究推進事業CREST分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開

https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/research_area/ongoing/bunyah24-1.html

JST-CREST「分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開(EMS:Energy Management System)」領域(研究総括:藤田政之 東京工業大学教授)では、NSF(National Science Foundation:米国国立科学財団)、RCN(The Research Council of Norway:ノルウェー研究会議)と国際合同ワークショップを開催しました(於:インド ムンバイ2019年01月13日-15日)。このワークショップは、これまでに米国ハワイ州、米国バージニア州、独国ハイデルベルグ、東京で開催した国際合同ワークショップに続く第五回目の開催となり、当該分野での各国研究者の情報交換やネットワークの構築、更には共同研究への発展を目的とし、インドIITB(Indian Institute of Technology Bombay:インド工科大学ムンバイ校)のサポートのもとで開催されたものです。日本からはCRESTの研究者を中心に15名の参加があり、インド国内の研究者やその他各機関が支援している研究者を中心に、総勢70名を上回る盛大なワークショップとなりました。

ワークショップはフェルナンデスIITB電子工学部長による開会の挨拶から始まり、その後の開会セッションでは藤田JST-CREST研究総括、パファNSFプログラムディレクターが登壇しました。過去4 回のワークショップで築いた共同研究の進展についての発表があり、今後もこのネットワーキングをさらに深化し、社会における実課題であるエネルギー問題を解決すべく、より一層の国際連携により成果を出していくことが共通の認識となりました。

口頭発表においては、日本からはEMS領域の5名の研究代表者(代理含む)が、最新の研究成果について講演を行いました。また、アメリカからはヴィタル教授(アリゾナ州立大学)が電力システムの安定制御について講演した他、計17名の発表があり、ノルウェーから1名、インドからも17名の発表がありました。ポスター発表では、CRESTの若手研究者を始めとした38件の発表が行われ、研究者間での活発な議論が交わされました。また、デモセッションとしてIITB電子工学部内の見学も行われ、各研究室で進行中の研究について担当の研究者らとの議論を行いました。

閉会セッションでは、DST(Deptt. of Science and Technology:インド科学技術省科学技術局)より、レディ科学責任者が登壇し、本ワークショップが成功裏に終わったことへのお祝いと、インドにて実施されているスマートグリッドに関する産学連携プロジェクトに関する紹介が行われました。その後、JST、NSFより、今回のワークショップにおいても非常に活発な議論が行われ、これまでに多くのネットワークや国際連携が構築されてきたこと、今後もより一層の国際協力を続けていくために、引き続きファンディング機関が連携して国際協力の推進を目指すことが確認されました。

これまでのワークショップの成果を継続し、今後も引き続き、各国のファンディング機関の支援を通して国際連携をより進めることにより、分散協調型エネルギー管理システム分野における研究が更に加速することが期待されます。