分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開
お知らせ
| 2013.04.25 | 平成25年4月24日(水)にCREST「EMS」領域の公募説明会を開催しました。 当日の資料はこちらをご覧ください。 |
戦略目標
「再生可能エネルギーをはじめとした多様なエネルギーの需給の最適化を可能とする、分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論、数理モデル及び基盤技術の創出」
研究総括
概要
領域アドバイザー
| 浅野 浩志 | ((財)電力中央研究所社会経済研究所 副研究参事) |
| 足立 修一 | (慶応義塾大学理工学部物理情報工学科 教授) |
| 飯野 穣 | ((株)東芝スマートコミュニティ事業統括部 主幹) |
| 岩野 和生 | (三菱商事株式会社 ビジネスサービス部門 顧問) |
| 喜連川 優 | (東京大学生産技術研究所 教授) |
| 合田 忠弘 | (九州大学大学院総合理工学研究院融合創造理工学部門 特任教授) |
| 三平 満司 | (東京工業大学大学院 理工学研究科 機械制御システム専攻 教授) |
| 杉江 俊治 | (京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻 教授) |
| マルタ マルミローリ | (三菱電機株式会社系統変電システム製作所 グループマネージャー) |
| 山西 健司 | (東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻 教授) |
募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針
低炭素社会の実現を目指しつつ、エネルギーを安定的に確保し供給することは、我が国が将来にわたって持続的に成長し発展していくために欠かせません。また、東日本大震災以降の社会情勢の変化により、再生可能エネルギーの本格的な系統導入は、喫緊の課題となっています。このため、メガソーラーやウインドファームなど発電条件に応じて地域に分散して存在する多様なエネルギー源を、エネルギーの利用形態等に応じて協調的に連動させ、エネルギーの需給を全体として最適制御する分散協調型のエネルギー管理システムの構築が希求されています。
本研究領域では、分散協調型のエネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術を創出し、その成果をエネルギーシステムとして統合し社会実装への道筋をつけることを目指します。生み出される研究成果は、社会が抱えるエネルギー問題を解決し、社会の変革をもたらすインフラの構築に資するものと考えます。このため、科学技術に裏付けられたエネルギーシステムの姿を描きつつ、社会ニーズを的確にとらえた研究を推進していくことが重要です。再生可能エネルギーを大量導入する分散型エネルギーシステムと従来の基幹エネルギーシステムとの調和をどう図るか、災害時も含めたエネルギーシステムの安定性をどう確保するか、導入コストなどの社会的合理性をどう評価するかなどの検討が必要です。また、エネルギーシステムに求められる要件は社会状況に応じて常に変化するため、変化に対応できる普遍的な理論や基盤技術の構築が求められます。このため、本研究領域では、これまでエネルギーシステムの構築に主として携わってきたエネルギー分野等に加え、システム、制御、情報、通信、社会科学など様々な分野の研究者の力を結集し、エネルギー問題の解決に立ち向かっていきます。
このような背景から、本研究領域ではチーム型研究の CREST を設定し、真の異分野連携・融合の実現と優れた研究者の力を社会的課題の解決に向けて最大限発揮していただくため、CREST のもつ仕組みを最大限活用できる領域運営を行います。具体的には、今年度の公募では様々な分野の要素技術を研究開発する小規模チームを募集します(年平均 6,000 万円以下)。研究期間は 2015 年3 月末までの 1.5 年間とします。この 1.5 年の間に我が国の目指すべきエネルギーシステムの姿を研究領域外の研究コミュニティを含めてオープンに議論し、異分野間の相互理解を深める場を設定します。このため、優れた研究を行いつつ分野を越えた議論を徹底的に行える、研究者の頭脳が十分活かせる小規模チーム(例えば、共同研究グループを設定しない研究代表者グループのみの小規模チーム)、若手の研究者の積極的な応募に強く期待します。議論により本研究領域の戦略を共有し、議論を重ねる中でその戦略を進化させ、研究にフィードバックさせていくことを期待しています。
このような取組みを経た上で、2015 年 4 月以降に、2012 年度に採択された 16 チームと今回の公募で採択された研究チームをコアとした異分野融合チームの再編成を行います。1.5 年間の要素研究を進める中で、目指すべきエネルギーシステムの姿をより具体的なイメージとして共有し、分野を越えた相互理解ができる、エネルギー問題解決のための「最強チーム」をここで複数編成します。世界に強烈なインパクトを与える研究を推進し、新しい学理の探究や新しい価値の創造につながっていくことを目指します。また、関連する実証事業との連携も模索していきます。再編後の研究チームはより大きな規模(年平均 6,000 万円超)を想定しており、研究期間は、最長で2020 年 3 月までの 5 年間を予定しています。このため、最強チームへの再編を見越して、2012年度採択チームとどのような協働を想定しているのかについてご提案いただくことを期待しています。

今回も多様で複雑なシステムを構築・運用するための制御技術、最適化技術、数理モデルやシミュレーション技術、エネルギーと情報を双方向かつリアルタイムで処理するための情報通信技術、取得データを高速に処理し分析するためのセンサネットワーク技術やデータマイニング技術、複雑なシステムの構造と機能を分析するネットワーク論や、自然エネルギーを予測するための地球環境計測・予測技術、人間行動を考慮したエネルギー消費予測など、戦略目標(148 ページ)におけるアプローチ 1〜4 の研究提案を期待しています。また、これらの要素技術をシステムとして統合するための革新的な理論および基盤技術をシステム科学の研究者らが提案されることを期待します。提案の際は、想定するエネルギーシステムのイメージと提案する技術がシステムの中でどのような役割を担うのか、1.5 年間での達成目標等について記載してください。
このような本研究領域の取組みは従来の CREST の研究体制とは異なりますが、科学技術という武器で社会的課題の解決のために共に立ち向かっていただける、柔軟な思考を持ち気概のある研究者の参加を強く期待しています。
【公募における留意事項】
○ 小規模チーム(研究費:年平均 6,000 万円以下、1.5 年間総額で 9,000 万円以下)を募集します。
○ 研究期間は 2015 年 3 月末までとします。1.5 年間の研究を提案してください。
○ 2015 年 4 月以降に再編される最強チームは、研究期間を最長で 2020 年 3 月末までとし、3〜5 億円(5 年間総額)規模のチームを含む予定です。
○ 公募で採択された全ての研究チームについて最強チームへの参加を保証するものではありません。2014 年度後半に事後評価を予定しており、評価結果やチーム編成の構想によっては、参加できない場合があります。
平成24年度採択分
電力システムにおける系統・制御通信ネットワークに対する分散型侵入検知手法の構築
研究代表者(所属)
概要
将来的な電力システムでは、インターネット等の汎用通信の導入が避けられないため、セキュリティ確保が重要な課題となります。本研究では、電力システムへの サイバー攻撃を検知する分散型の手法を構築します。特に、電力系統と制御通信の2 つのネットワークの挙動を数理的なモデルで表現するアプローチを取り、モデルと実際のデータ間の差異を用いて攻撃箇所や不正レベルを推定します。また、本 手法をテストベッド上に実装し、実験評価を行います。
太陽光発電の予測不確実性を許容する超大規模電力最適配分制御
研究代表者(所属)
概要
消費者の受容性を考慮した住宅エネルギー管理システム
研究代表者(所属)
概要
洋上風力発電に必要な洋上風況把握と予測方法の開発
研究代表者(所属)
概要
エネルギー需給ネットワークにおけるエージェントの戦略的行動を公共利益に統合する最適化メカニズム
研究代表者(所属)
概要
事故時運転継続要件を満たしつつ分散協調された系統連系インバータと蓄電池を含む送配電系の構築
研究代表者(所属)
概要
電力需要の約75%を自然エネルギーによって賄うことを可能とする分散ロバスト最適制御
研究代表者(所属)
概要
「エネルギーの情報化」に基づく地域ナノグリッドの構築および実証
研究代表者(所属)
概要
本 研究は、数年前から提唱して来た「エネルギーの情報化」の考え方に基づき、家庭やオフィス、工場などの電力需要家が自律的に電力消費・発電・蓄電を管理す る需要家内電力管理システムおよび地域内に分散する需要家内電力管理システム群の協調連携システムの開発により、地域コミュニティ全体に渡る電力ネット ワークの安定化・電力消費の平準化を実現することを目指します。具体的には、(1) 需要家内電力管理技術およびそれらの協調連携技術、(2) コミュニティ全体の平準化・安定化のための需給マッチング技術、(3) 電力の双方向フローの推定・制御技術という3つの技術的課題について研究開発を行うとともに、小中規模コミュニティを対象とした実証実験、大規模コミュニ ティを想定したシミュレーション実験による効果の検証を行います。
マルチエネルギーシステムの動的解析技術
研究代表者(所属)
概要
マ ルチエネルギー源(多様なエネルギー源)を分散的に含むエネルギーシステムの物理的本質はマルチスケール性です。マルチスケールで生起する動的現象を制御 する技術の実現はエネルギーの有効利用に必須です。本研究では、マルチエネルギーシステムの動的特性に関する汎用解析技術の開発を力学系、電力・エネル ギー、システム制御、情報処理の融合研究により進めます。
車載蓄電池を活用したモデル予測型エネルギー管理システムの設計
研究代表者(所属)
概要
電 気自動車やプラグインハイブリッド車に内蔵される車載蓄電池をエネルギー管理システム(EMS)に組み込むことで、より柔軟でロバストなEMSが実現でき ます。車載蓄電池はEMSへの接続(駐車時)とEMSからの離脱(走行時)を繰り返す特殊な蓄電池とみなせることから、その有効利用のために解決すべき課 題も数多くあります。本研究では、車載蓄電池を活用したモデル予測型の家庭用EMS (HEMS)とコミュニティ用EMS (CEMS)の設計問題に取り組みます。再生可能エネルギーの大量導入を考慮した電力システムの複雑ネットワーク動力学モデル構築とその最適化理論の創成
研究代表者(所属)
概要
再 生可能エネルギーが大量導入される様々な状況のもとで、電力システムの挙動を理解・解析・最適化するためには、電力システムの数理モデルが必要です。結合 振動子系による定性的数理モデルは理論解析が可能ですが、単純すぎて現実とは大きな乖離があります。また、電力系統の詳細な特性を考慮した複雑な定量的モ デルでは理論解析が困難です。そこで本研究では、これらの定性的・定量的数理モデルの橋渡しが可能な電力システムの複雑ネットワーク動力学モデルを構成 し、その分散協調的ダイナミクスの理論的解明とネットワーク最適化の実現を目指します。
再生可能エネルギーの調和的活用に貢献する地球科学型支援システムの構築
研究代表者(所属)
概要
再 生可能エネルギーを調和的に活用するためには、エネルギーの需要と供給の両方に関係する日射量、風、地上気温などの地球物理量を精度良く、かつタイムリー に把握する必要があります。本研究では、最新の衛星観測技術と大気モデルを用いることで、気象状態によって短い時間スケールで大きく変動するこれら地球物 理量の実況値/予測値を地球上の任意の場所と時刻で計算します。さらに、地上観測システムによる精度検証をセットにした研究を実施します
エネルギー貯蔵デバイスの新しい応用方法および負荷側機器の制御手法に必要となる基礎的な理論・モデルの構築
研究代表者(所属)
概要
協調エネルギー管理システム実現手法の創出とその汎用的な実証および評価の基盤体系構築
研究代表者(所属)
概要
地域統合エネルギーシステム設計に向けたシステム制御理論の構築: グローカル制御の視点
研究代表者(所属)
概要
自 然環境の変動や様々なレベルでの需要変動に対して安定的に稼動し、かつトータルエネルギーという視点で効率的な「地域統合エネルギーシステム」を構築する ことは極めて重要です。本研究では、グローカル制御(ローカルな計測・制御でグローバルな望みの状態を実現)の視点から、異なる3つのエネルギーシステム を対象とした実問題への適用を通して、システム設計に系統的手法を与えるためのシステム制御理論の構築を目指します。ネットワーク構造をもつ大規模システムのディペンダブル制御
研究代表者(所属)
概要
藤田 政之研究総括による募集説明会を開催しました
−藤田 政之 研究総括による説明の動画−
