図1.哺乳動物(左)と線虫(C. elegans)(右)における自然免疫を制御するシグナル伝達機構

 哺乳動物におけるグラム陰性菌による自然免疫の場合、TLR(Toll-like receptor)がグラム陰性菌の細胞壁構成成分であるLPS(lipopolysaccharide)を認識し、Toll シグナル伝達経路を活性化し、転写因子であるNF-κBの活性化を誘導する。しかしながら、p38 MAPキナーゼカスケードがこの経路に関与するのかは、明らかでなかった。今回、線虫におけるグラム陰性菌(緑濃菌)の感染に対する防御反応に、NSY-1 MAPKKK - SEK-1 MAPKK - PMK-1 MAPKより成るp38 MAPキナーゼカスケードが関与することが判明したことから、哺乳動物でも同様にp38 MAPキナーゼカスケードが自然免疫に関与することが期待される。

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