「戦略的基礎研究推進事業」平成11年度
採択研究代表者および研究課題一覧


3.研究領域「ゲノムの構造と機能」

研究代表者氏名 研究者所属及び役職 研究課題名
タヤ  ヨウイチ
田矢 洋一
国立がんセンター研究所
生物学部
室長
p53によるゲノム防御機構
ハナオカ フミオ
花岡 文雄
理化学研究所 
細胞生理学研究室
主任研究員
ゲノム情報維持の分子メカニズム
ババ ヨシノブ
馬場 嘉信
徳島大学
薬学部
教授 
ナノチップテクノロジーの創製とゲノム解析への応用
ヒラオカ ヤスシ
平岡 泰
郵政省通信総合研究所
関西先端研究センター 生物情報研究室
室長
ゲノムの安定保持を保証する細胞核構造の解明
ヨシダ ミノル
吉田 稔
東京大学
大学院 農学生命科学研究科
助教授
核内因子の局在と修飾に関する化学遺伝学的研究
(アイウエオ順)

総評 研究統括  大石 道夫

 「ゲノム研究の更なる発展を目指して」

 本年度「ゲノムの構造と機能」に関する研究提案の応募は68件寄せられた。審査の原則としては、昨年と同様にゲノムの構造と機能をより広範かつ柔軟に考え、従来の大型プロジェクトとしてのゲノム研究を補完するもの、又はある特定遺伝子のクローニングなどについての提案は基本的に採択しないことにした。7人のアドバイザーの書面での一次審査、面接による二次審査を経て今回も昨年同様5件の研究提案の採択が決定された。
 昨年は、遺伝子発現の場としてのゲノム、染色体の基本構造としてのゲノム、ゲノムのもつダイナミックな挙動など従来個々の遺伝子の解析では不可能であった新しい領域の研究に重点がおかれ、又インプリンティング、アポトーシスなど重要な生命現象においてのゲノムの構造的関与が示唆されているので、そのような重要分野も採択の対象とした。
 本年度は加えて、将来重要になると思われるDNAの解析技術に関する提案、傷がついたゲノムの修復の分子機構、発癌とゲノムの構造変化との関係の追求、ゲノムの高次構造体である染色体のダイナミックな挙動などに関する提案などが採択され、昨年とあわせるとゲノムの構造と機能に関して巾広い研究提案がかなり出揃ったことになる。
 本年度は又昨年と違って、予算額に大きく分けて3種の異なった「枠」が認められたので、各提案の内容に応じてより効率的な予算配分が出来たと思われる。

This page updated on September 8, 1999

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