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新技術事業団(理事長 松平 寛通)は、東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所教授 小柳 仁氏らの研究成果である「小型軽量大動脈内バルーンポンピング装置」を当事業団の委託開発制度の平成元年課題として平成元年7月から平成6年7月にかけて、日本光電工業株式会社(社長 荻野 和郎、本社 東京都新宿区西落合1-31-4、電話(03)5996-8000 資本金64億4千万円)、及び株式会社東海メディカルプロダクツ(社長 筒井 宣政、本社 愛知県春日井市田楽町更屋敷1485、電話(0568)81-7954 、資本金5千万円)に委託して開発を進めていた(開発費2億57百万円)が、このほど本開発を成功と認定した。
大動脈内バルーンポンピングとは、急性心筋梗塞や心臓手術後など
で心機能の低下した患者を治療するため、胸部大動脈内に
バルーンカテーテル
を挿入し、心臓の拍動に合わせてバルーンを拡張・収縮させて、心機能の回復促進を図るものである。
操作が簡単で治療効果が大きいため現在普及が進んでいる。しかし、従来利用されている同装置は輸入
によるものであったため、駆動装置は救急車に搭載するには大型で重く、
また、バルーンカテーテルはその大きさが日本人の体格に合っていない場合もわずかながらあって、
必ずしも日本の医療事情に適しているとは言えない部分もあった。
本新技術によるバルーンポンピング装置は、優れた抗血栓性を持つ新規ポリマー(含フッ素セグメント化ポリウレタン)
を使ったバルーンカテーテル部と、小型・軽量化を図った駆動部より構成されるもので、バルーンは日本人に適した
サイズとし、その駆動は心電図及び血圧をモニターしながら心拍に同期させて行う。
本装置によれば、ベッドサイドや救急車内など種々の場所で、安定した治療が可能となる。
・「小型軽量大動脈内バルーンポンピング装置」(背景・内容・効果)
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This page updated on May 14, 1999
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