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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)
における平成12、13年度採択課題の事後評価報告書


平成16年6月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会権利化試験評価委員会


(別紙2)研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)

平成13年度採択課題 事後評価結果

3.試験課題の個別評価
(3)課題名    糖鎖の構造と機能の解明のためのチップの開発
1)研究リーダー名
隅田 泰生(鹿児島大学大学院 理工学研究科 教授) 
2)試験概要と成果
 糖鎖は生体内でタンパク質と結合して多彩な機能を示しており、その構造と機能の解明のための研究がポストゲノム研究の一つとして重要視されてきている。本課題では、この糖鎖研究の新たなツールの提供を目指して、糖鎖の構造と機能解明のための糖鎖チップの試作試験を行った。具体的には、構造が明確なオリゴ糖鎖をチップに固定化したバイオデバイスを調製し、表面プラズモン共鳴(SPR)解析法により、オリゴ糖鎖と結合する蛋白質との相互作用を無標識で迅速に定量的に解析するシステムを確立した。また、多検体を同時に簡便かつ迅速に再現性よく測定できるようにSPR 装置の流路系を改良した。更に、3~4単位のオリゴ糖を金チップに固定化する新規リンカー分子を開発し、金チップ上にリガンドのオリゴ糖鎖を固定化したバイオデバイスを試作した。

特許出願件数:国内8件、海外(PCT)2件*
3)総合評価
 特許出願及び予定は合計10件を数え、権利化試験研究は精力的に実施された。しかし、競合の多い分野であり、新規性をアピールする戦略と迅速性が求められよう。ポストゲノム時代に本技術のニーズはきわめて大きく、実用化を早急に進めるべく努力がなされているという印象を受け、将来に期待するところは大きい。
*)事後評価実施時点、出願手続き中を含む

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This page updated on July 15 2004

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