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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)
における平成12、13年度採択課題の事後評価報告書


平成16年6月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会権利化試験評価委員会


(別紙1)研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)

平成12年度採択課題 事後評価結果

3.試験課題の個別評価
(12)課題名    磁性微粒子を用いた遺伝子の導入法と細胞の磁力選抜法
1)研究リーダー名
堀川 洋 (帯広畜産大学 作物科学講座 教授)
2)試験概要と成果
 従来の遺伝子組換え植物は、体細胞に遺伝子導入後、煩雑な培養操作を経て作出されてきた。これに対して、遺伝子導入花粉の受粉法(花粉ベクター法)は、生殖細胞である花粉に遺伝子を組み込み受粉するだけで、極めて簡便に遺伝子組換え植物を獲得できる分子育種法である。
 本課題では、実用的な花粉ベクター法の確立を目的に、花粉への遺伝子導入効率の向上と目的花粉の簡便な選抜法の開発について検討した。その結果、高密度の複合磁性微粒子が高い遺伝子導入効率を有すること、遺伝子導入に用いる花粉の生理学的諸条件の最適化が重要であること、遺伝子導入花粉の磁気分離・回収器具による操作の簡便化が図られること等を明らかにした。

特許出願件数:国内2件*
3)総合評価
 植物の遺伝子組換え方法に関する技術であり、基本的には既存技術の組み合わせであるが、本研究を実用性のある技術とするためには他の方法を凌駕する汎用性か高効率かのどちらかを得る必要がある。
 本技術は磁性選抜により効率を高めることを目標にしているが現時点での技術的進歩がまだ不充分であり、実用化のレベルに到達させるには更なる効率の向上を目指して欲しい。
*)事後評価実施時点

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This page updated on July 15 2004

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