1)研究リーダー名 |
|
佐野 充 (名古屋大学 大学院環境学研究科 教授) |
2)試験概要と成果 |
|
実用的な温度域で高い出力を持った固体酸化物燃料電池の実現を目指し、セ リア系固体電解質を用いた固体酸化物燃料電池の基礎要素技術とシステム化に関する試験を行った。
その結果、燃料電池の構造や電極触媒の最適化を行うことにより、メタンを燃 料として運転温度600℃で500mW/cm2以上の実用的な出力を得ることができた。さらに、出力の劣化を抑制する工夫を導入して耐久性の向上を図った。また、混 合ガス型燃料電池に関するスタック化の試験も行った。
特許出願件数:国内3件*
|
3)総合評価 |
|
固体酸化物燃料電池(SOFC)の要素技術開発として、実用化のポイントとなる課題に取組み、金ペースト塗布電極、電極支持構造の改良、混合ガス運転方式の改善の関する権利化を行った。
しかし、それらによる改善の効果は限定的で、主題である混合ガス型SOFCの実現には多くの基本問題が残されている。この方式が実用化される見通しは極めて低く、開発戦略の見直しが必要である。 |
*)事後評価実施時点 |