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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)
における平成12、13年度採択課題の事後評価報告書


平成16年6月
独立行政法人科学技術振興機構
科学技術振興審議会技術移転部会権利化試験評価委員会


(別紙1)研究成果最適移転事業 成果育成プログラムA(権利化試験)

平成12年度採択課題 事後評価結果

3.試験課題の個別評価
(5)課題名    タンパク質中空ナノ粒子を用いる遺伝子・薬剤の細胞・組織へのピンポイント導入法の実用化研究
1)研究リーダー名
黒田 俊一 (大阪大学 産業科学研究所 助教授)
2)試験概要と成果
 無限の可能性をもつ新型医薬品のプラットホーム構築の実現を目指し、「タンパク質中空ナノ粒子とそれを用いた治療用物質(薬剤、遺伝子、タンパク質)の運搬体、ならびに細胞への治療用物質導入方法」の技術を基に、新しい遺伝子治療法及びドラッグデリバリーシステム(DDS)に関する試験を行った。
 具体的には、タンパク質中空ナノ粒子として、ワクチンとしてすでに臨床実績のあるB型肝炎ウイルス表面抗原粒子を酵母にて生産したものを採用し、静脈注射によるヒト肝臓特異的な遺伝子導入法、DDSに成功し、同粒子表面を改変することで他の臓器や細胞に対する遺伝子導入法、DDSの開発を行った。
 その結果、ヒト肝臓やサイトカインレセプターを標的化するタンパク質中空ナノ粒子の創製に成功し、各種実験動物を用いてその効果を確認する事ができた。

特許出願件数:国内9件、海外(PCT)4件*
3)総合評価
 権利化の状況は短期間に極めて順調に進んでいる。
 実用化の可能性と波及効果は、新しいDDSの方法論として新規性高く、実用化の可能性も波及効果も極めて高い。
 新産業創出の期待度は医療の新分野を開拓し、大きな市場性が期待される。
*)事後評価実施時点、出願手続き中を含む

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This page updated on July 15 2004

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