JSTトッププレス一覧 > 科学技術振興機構報 第849号
科学技術振興機構報 第849号

平成23年12月1日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報ポータル部)
URL http://www.jst.go.jp

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本−スイス研究交流」における平成23年度新規課題の決定について

JST(理事長 中村 道治)は、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHZ)注1)と共同で「分子医学研究」に関する3件の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業注2)「日本−スイス研究交流」注3)の一環として行われるものです。

支援を決定した課題は次の通りです。

(1)「末梢リンパ組織において、リンパ球の遊走・活性化を制御する分子基盤の解明」

(研究代表者:九州大学 生体防御医学研究所 福井 宣規 教授、ベルン大学 テオドール・コッハー研究所 ジェンズ・ステイン 講師)
本研究交流は、免疫応答におけるリンパ球の遊走・活性化を制御するたんぱく質であるDOCKファミリー分子群の動作原理の解明を目指すものです。

(2)「内在化がん関連抗原の網羅的同定のための先進的ケミカルプロテオミクス技術の開発」

(研究代表者:大阪大学 大学院薬学研究科 向 洋平 助教、スイス連邦工科大学 チューリッヒ校 大学院薬学研究科 ダリオ・ネリ 教授)
本研究交流は、次世代型の抗体医薬というべき抗体薬物複合体の迅速開発を実現する技術基盤の構築を目指すものです。

(3)「IgA腎症の病因におけるO型糖鎖修飾IgA分子と形質細胞延命因子APRILの役割」

(研究代表者:順天堂大学 医学部 富野 康日己 教授、ジュネーブ大学 医学部 ユアー・ベルトラン 講師)
本研究交流は、IgA腎症におけるO型糖鎖と形質細胞延命因子の役割を解析し、IgA腎症の病因の解明を目指すものです。

今回の研究交流課題の募集では20件の応募があり、これらの応募課題を日本側およびスイス側の外部専門家により評価しました。JSTとETHZはその結果をもとに協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本とスイスがともに支援すべきと合意した3件を支援課題として決定しました。日本側、スイス側ともに本年12月に支援を開始し、研究期間は支援開始から約3年間を予定しています。

注1) スイス連邦工科大学 チューリヒ校(ETHZ、英語名:Swiss Federal Institute of Technology Zurich)
1855年、世界中の研究者にとって魅力的な場であり続けることを目標として設立された高等教育と研究を担うスイス連邦の機関。スイス政府からファンディング機能も委託されており、今回の募集もスイスの研究機関を代表して行っています。

ETHZホームページURL: http://www.ethz.ch/index_EN/

注2) 戦略的国際科学技術協力推進事業
政府間合意に基づき、戦略的に重要なものとして文部科学省が設定した協力対象国・地域および分野において、相手国の研究支援機関と共同で研究提案を公募・採択し、国際研究交流を支援します。

戦略的国際科学技術協力推進事業ホームページURL: http://www.jst.go.jp/inter/index.html

注3) 「日本−スイス研究交流」
平成19年7月の伊吹文部科学大臣(当時)とパスカル・クシュパン スイス連邦副大統領兼内務大臣(当時)との会談で、両国間の科学技術関係強化に関する合意がなされたことを踏まえ、文部科学省が「ライフサイエンス」を研究交流分野として設定しました。それを受け、JSTがETHZと本分野において戦略的国際科学技術協力推進事業を実施することになりました。研究交流課題の募集は平成20年度から実施され、3回目の課題採択となる平成23年度は、JSTとETHZとの協議の結果、同分野の領域として「分子医学研究」に関する協力を実施することとなりました。

<添付資料>

別紙:戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−スイス研究交流」平成23年度採択課題 一覧

参考:戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−スイス研究交流」平成23年度新規課題の採択に関して

<お問い合わせ先>

科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
小林 義英(コバヤシ ヨシヒデ)、遠藤 鈴佳(エンドウ スズカ)
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail: