JSTトッププレス一覧 > 科学技術振興機構報 第774号
科学技術振興機構報 第774号

平成22年11月5日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報ポータル部)
URL http://www.jst.go.jp

戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
「日本−イスラエル研究交流」における平成22年度新規課題の決定について

JST(理事長 北澤 宏一)は、イスラエル科学技術省(MOST)注1)と共同で「幹細胞」に関する3件の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)注2)「日本−イスラエル研究交流」注3)の一環として行われるものです。

支援決定した課題は次の通りです。

(1) 「成体脳の神経幹細胞:遺伝子操作とIN VIVOにおける長期組み込みの評価」

(研究代表者:京都大学 ウイルス研究所 影山 龍一郎 教授、ヘブライ大学 神経生物学部 ミズラヒ・アディ 上級講師)

本課題は、成体脳ニューロンの発生過程における神経幹細胞の増殖や分化を遺伝子操作によって制御し、新たに生まれたニューロンの構造や機能を長期にわたって解析することを目指すもので、神経幹細胞を使った再生医療に大きな影響を与えることが期待される研究です。

(2) 「細胞除去/全肝マトリックスを基盤とし、ヒトES細胞由来肝細胞を用いた補助肝臓グラフトの開発とその移植」

(研究代表者:慶應義塾大学 医学部 北川 雄光 教授、ヘブライ大学 生物工学部 ナミアス・ヤコブ 上級講師)

本課題は、ES細胞由来の幹細胞で構築された新たな移植用の肝組織(肝臓グラフト)の開発を行い、従来の肝移植・肝補助に代わる技術の確立を目指す研究です。

(3) 「ラミニン由来活性ペプチドを用いたヒト胎児幹細胞由来ドーパミン作動性神経細胞包埋型マトリックスの開発 −パーキンソン病細胞治療の実現にむけて」

(研究代表者:東京薬科大学 薬学部 野水 基義 教授、ヘブライ大学病院 幹細胞センター ベンジャミン・レウビンオフ 教授)

本課題は、再生医療に応用可能な、未分化細胞を含まないヒト胎児幹細胞由来ドーパミン産生神経細胞移植プラットホームの開発を目指す研究です。

今回の研究交流課題の募集では19件の応募があり、これらの応募課題を日本側およびイスラエル側の外部専門家により評価しました。JSTとMOSTはその結果をもとに協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本とイスラエルがともに支援すべきと合意した3件を支援課題として決定しました。日本側、イスラエル側とも本年11月下旬に支援を開始する予定です。研究期間は、両国とも支援開始から3年間を予定しています。

注1) イスラエル科学技術省(Israeli inistry cience and echnology(MOST))
1982年に設立されたイスラエル政府の科学技術担当省で、科学技術に関する政策を立案・実施しています。また、さまざまな研究分野におけるプロジェクトを促進し、同国の基礎研究基盤の強化を行っています。
MOSTホームページURL: http://www.most.gov.il/English/
注2) 戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
政府間合意に基づき、文部科学省が特に重要なものとして設定した協力対象国・分野において、相手国の研究支援機関と共同で研究提案を公募・採択し、国際研究交流を支援します。
戦略的国際科学技術協力推進事業ホームページURL:http://www.jst.go.jp/inter/index.html
注3) 「日本−イスラエル研究交流」
「日本−イスラエル(MOST)研究交流」においては、2008年11月にエルサレムで開催された第4回日本−イスラエル科学技術協力合同委員会での政府間合意を踏まえ、文部科学省が「ライフサイエンス」を研究交流分野として設定しました。昨年度に「ライフサイエンス」の領域である「幹細胞」と「脳研究」において1回目の課題採択を行い、今回が2回目の課題採択となります。

<添付資料>

別紙:戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)「日本−イスラエル研究交流」平成22年度新規課題 一覧

参考:戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)「日本−イスラエル研究交流」平成22年度新規課題の採択に関して

<お問い合わせ先>

独立行政法人 科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
担当:山村 将博(ヤマムラ マサヒロ)、高杉 秀隆(タカスギ ヒデタカ)
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail: