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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
「日本-イスラエル研究交流」平成22年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
イスラエル側
研究代表者
成体脳の神経幹細胞:遺伝子操作とIN VIVOにおける長期組み込みの評価 影山 龍一郎 京都大学
ウイルス研究所
教授
本研究交流は、成体脳ニューロンの発生過程における神経幹細胞の増殖や分化を遺伝子操作によって制御し、新たに生まれたニューロンの構造や機能を長期にわたって解析することを目的とする。 具体的には、日本側で遺伝子改変マウスやレンチベクターを作製して神経幹細胞を遺伝子操作し、イスラエル側でそれらのマウスの新生ニューロンの長期解析を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、遺伝子操作した神経幹細胞から神経回路再生に至る過程の長期解析が可能となり、移植した神経幹細胞の有効性評価方法が開発され、神経幹細胞を使った再生医療に大きな影響を与えることが期待される。
ミズラヒ・アディ ヘブライ大学
神経生物学部
上級講師
細胞除去/全肝マトリックスを基盤とし、ヒトES細胞由来肝細胞を用いた補助肝臓グラフトの開発とその移植 北川 雄光 慶應義塾大学
医学部
教授
本研究交流は、ES細胞由来の幹細胞で構築された新たな肝臓グラフトの開発と、臨床応用を見据えたその機能評価を目的とする。 具体的には、日本側では、グラフト移植モデルの確立を行い、イスラエル側では補助肝臓グラフトの代謝能解析を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、従来の肝移植・肝補助両方に代わる技術が開発されることが期待される。
ナミアス・ヤコブ ヘブライ大学
生物工学部
上級講師
ラミニン由来活性ペプチドを用いたヒト胎児幹細胞由来ドーパミン作動性神経細胞包埋型マトリックスの開発 -パーキンソン病細胞治療の実現にむけて 野水 基義 東京薬科大学
薬学部
教授
本研究交流は、再生医療に応用可能な、未分化細胞を含まないヒト胎児幹細胞由来ドーパミン産生神経細胞移植プラットホームの開発を目的とする。 具体的には、日本側では神経細胞の分化維持に最適な細胞含有タイプの移植ゲルの開発を行い、イスラエル側では、腫瘍の原因となる未分化細胞と、成熟分化神経細胞とを選択する手法の開発を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、パーキンソン病をはじめとする、ヒト胎児由来幹細胞包埋型マトリックスを用いた神経細胞再生療法確立につながる重要な基盤創出が期待される。
ベンジャミン・レウビンオフ ヘブライ大学病院
幹細胞センター
教授