A-STEP(Adaptable and Seamless Technology Transfer Program through Target-Driven R&D)は、大学・公的研究機関など(以下、「大学など」※という。)で生まれた研究成果を基にした実用化を目指すための幅広い研究開発フェーズを対象とする技術移転支援制度です。
A-STEPは、大学などにおける研究成果の中に潜在しているシーズ候補を企業の視点から掘り起こして、シーズとしての可能性を検証して顕在化させるといった実用化に向けた初期のフェーズから、顕在化したシーズの実用性を検証する中期のフェーズ、また、研究成果を基にしたベンチャー起業により実用化を目指すフェーズ、さらには製品化に向けて実証試験を行うために企業主体で企業化開発を実施する後期のフェーズまで、それぞれの研究開発フェーズの特性に応じた複数の支援タイプにより実施しており、フィージビリティスタディ(以下、「FS」という。)ステージ、および本格研究開発ステージの2つのステージから構成されています。
※「大学など」とは、国公私立大学、高等専門学校、国立試験研究機関、公立試験研究機関、研究開発を行っている特殊法人、独立行政法人、公益法人などをいいます。
A-STEP FSステージでは、その目的に応じて、企業化への視点に立脚して技術移転の可能性を探索する「探索タイプ※」、産学共同でシーズとしての可能性を検証する「シーズ顕在化タイプ」、ベンチャー企業設立に向けた研究開発に先立ち起業の可能性を検証する「起業検証タイプ」の3種類の支援タイプを実施します。
※「探索タイプ」は平成22年度にA-STEPに加わった新規のタイプです。
「探索タイプ」の採択課題の決定については、平成22年8月30日付の科学技術振興機構報 第757号にて発表しています。
支援タイプ名 | 探索タイプ | シーズ顕在化タイプ | 起業検証タイプ |
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支援の目的 | 大学などの基礎研究のうち実用化に向けた研究開発へのスムーズな移行を目指す研究成果を対象に、企業化への視点に立脚して技術移転の可能性を探索する。 | 産業界の視点から見出された、大学などの研究成果に潜在しているシーズ候補について、産学共同で企業ニーズにつながるシーズとなる可能性の有無を検証する。 | 大学などの研究成果に基づくベンチャー企業の設立に向けた研究開発の実施に先立ち、起業の可能性の有無を検証する。 |
申請者の要件 | 大学などの研究者による申請※ | 大学などの研究者と企業の共同申請 | 大学などの研究者と側面支援機関の共同申請 |
研究開発期間 | 原則単年度 (~最長1年) |
原則1年まで | 原則1年まで |
研究開発費の基準額 (間接経費込) (上限額) |
基準額130万円 (~300万円まで) |
基準額800万円 (~1000万円まで) |
基準額800万円 (~1000万円まで) |
※申請にあたり、産学官連携従事者または企業の研究開発関係者などによる見解(企業化の視点)を求めます。