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科学技術振興機構報 第760号

平成22年9月9日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報ポータル部)
URL http://www.jst.go.jp

戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
「日本−中国(MOST)研究交流」における平成22年度新規課題の決定について

JST(理事長 北澤 宏一)は、中国科学技術部(MOST)注1)と共同で「気候変動」に関する4件の研究交流課題を支援することを決定しました。この支援は、戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)注2)「日本−中国研究交流」注3)の一環として行われるものです。

支援決定した課題は次の通りです。

(1) 「杭州湾沿岸地帯に分布する年代の異なる水田(30〜2,000年の栽培来歴)の土壌有機炭素プールの安定性と土壌炭素の増減に関する研究」

(研究代表者:山形大学 安藤 豊 教授、浙江省農業科学院 フー・ジャンロン 教授)

本課題は、稲作が高収量条件下にある炭素の固定メカニズムを明らかにし、稲作栽培を持続させる技術や、有機炭素の集積を増加させる栽培技術の確立を目指す研究です。

(2) 「低質熱の回生技術を用いる低炭素化に関する研究開発」

(研究代表者:名古屋大学 小林 敬幸 准教授、山東省科学院  リ・シュェンヨウ 教授)

本課題は、ヒートパイプ技術とヒートポンプ技術を組み合わせ、工業生産プロセスで排出される低温廃熱を効率よく回収・回生する技術を開発し、二酸化炭素排出量の低減を目指す研究です。

(3) 「東アジアの諸都市の気候変化のメカニズムとその予測・計測・評価技術」

(研究代表者:東北大学 持田 灯 教授、華南理工大学 モン・チンリン 教授)

本課題は、東アジアの諸都市の都市温暖化対策のための環境計測技術を開発し、冷暖房エネルギー削減のための都市計画や建築設計基準など、都市温暖化を抑制するためのガイドライン提言を目指す研究です。

(4) 「気候変動に向けた高温、乾燥および雑草耐性稲系統の開発」

(研究代表者:琉球大学 本村 恵二 教授、中国農業大学 コン・チュイファ 教授)

本課題は、耐暑性・耐乾性を持つ稲品種と雑草耐性・高収量の稲品種を組み合わせ、気候変動に備えた耐乾性および耐暑性を持つ雑草耐性稲系統の開発を目指す研究です。

今回の研究交流課題の募集では、43件の応募があり、これらの応募課題を日本側および中国側の外部専門家により評価しました。JSTとMOSTはその結果をもとに協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日中で支援すべきと合意した4件を支援課題として決定しました。

日本側、中国側とも来年4月に支援を開始します。研究期間は、両国とも支援開始から3年間を予定しています。

注1) 中国科学技術部(inistry cience and echnology of the People’s Republic of China(MOST))
昭和52年に設立された中国の科学技術担当省で、基礎研究計画の立案、科学技術成果の普及・産業化のみならず、ハイテク産業開発区の管理、先進国からの技術移転まで広範な業務を実施。研究活動についての資金の配分も行っています。
MOSTホームページURL:http://www.most.gov.cn/eng/index.html
注2) 戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
政府間合意に基づき、文部科学省が特に重要なものとして設定した協力対象国・分野において、相手国の研究支援機関と共同で研究提案を公募・採択し、国際研究交流を支援します。
戦略的国際科学技術協力推進事業ホームページURL:http://www.jst.go.jp/inter/index.html
注3) 「日本−中国研究交流」
「日本−中国(MOST)研究交流」においては、平成15年2月に東京で開催された第10回日中科学技術協力委員会の結果を踏まえて文部科学省が設定した「環境保全及び環境低負荷型社会の構築のための科学技術」分野と、平成19年12月に北京にて署名された「日本国政府と中華人民共和国政府による気候変動問題を対象とした科学技術協力の一層の強化に関する共同声明」を踏まえて、文部科学省が設定した「気候変動」分野の2分野において日本と中国の研究交流を支援することとなりました。これまでに「環境保全及び環境低負荷型社会の構築のための科学技術」分野における研究交流課題は、予定していた3回の課題採択を終了しました。「気候変動」分野は、今回が2回目の課題採択となります。

<添付資料>

別紙:戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)「日本−中国(MOST)研究交流」平成22年度新規課題一覧

参考:戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)「日本−中国(MOST)研究交流」平成22年度採択に関して

<お問い合わせ先>

独立行政法人 科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
担当:仲 大地(ナカ ダイジ)、遠藤 鈴佳(エンドウ スズカ)
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail: