「研究成果最適展開支援事業 Ａ－ＳＴＥＰ」の概要
１．事業の概要
A-STEP(Adaptable and Seamless Technology Transfer Program through Target-driven R&D)は従来ＪＳＴが行っていた産学共同シーズイノベーション化事業および独創的シーズ展開事業を発展的に再編注）したもので、大学・公的研究機関などで生まれた研究成果を基にした実用化を目指すための幅広い研究開発フェーズを対象とする技術移転支援制度です。
大学などにおける研究成果の中に潜在しているシーズ候補を企業の視点から掘り起こして、シーズとしての可能性を検証して顕在化させるといった実用化に向けた初期のフェーズから、顕在化したシーズの実用性を検証する中期のフェーズ、また、研究成果を基にしたベンチャー起業により実用化をめざすフェーズ、さらには製品化に向けて実証試験を行うために企業主体で企業化開発を実施する後期のフェーズまで、それぞれの研究開発フェーズの特性に応じた複数の支援タイプを用意しています。
２．事業の構成と目的
A-STEPは、『フィージビリティスタディ（FS）』、および『本格研究開発』の２つのステージから構成されます。
| 「FS」ステージの目的： | 「本格研究開発」ステージへの展開を目指すシーズ候補について企業ニーズにつながるシーズとしての可能性の検証、またはシーズを基とした起業の可能性を検証する。 |
| 「本格研究開発」ステージの目的： | シーズの実用化に向けて、大学発ベンチャー企業の設立に向けた研究開発や、産と学の共同研究開発による実用性検証および実証試験フェーズの研究開発を実施。 |
３．支援タイプ一覧（支援規模・応募要件）
【フィージビリティスタディ（FS)ステージ】
| 支援タイプ名 | 可能性発掘タイプ | |
|---|---|---|
| サブタイプ名 | 起業検証 | シーズ顕在化 |
| 支援の目的 | 大学などの研究成果に基づくベンチャー企業の設立に向けた研究開発の実施に先立ち、起業の可能性の有無を検証する。 | 産業界の視点から見出された、大学などの研究成果に潜在しているシーズ候補について、産学共同で企業ニーズにつながるシーズとなる可能性の有無を検証する。 |
| 申請者の要件 | 大学などの研究者と側面支援機関の共同申請 | 大学などの研究者と企業の共同申請 |
| 研究開発期間 （原則） |
1年まで | 1年まで |
| 研究開発費の総額 （間接経費込） （原則） |
1,000万円まで | 1,000万円まで |
【本格研究開発ステージ】
| 支援タイプ名 | 起業挑戦タイプ | ハイリスク挑戦タイプ | シーズ育成タイプ |
|---|---|---|---|
| サブタイプ名 | |||
| 支援の目的 | 大学などの研究成果に基づく、成長力あるベンチャー企業設立のための研究開発を支援 | 大学などのシーズの実証試験までのフェーズにおいて研究開発リスクのより高い課題を支援 | 大学などのシーズの実用性検証フェーズにおいて、中核技術の構築を目指した産学共同研究開発を支援 |
| 申請者の要件 | 大学などの研究者と起業家と側面支援機関の３者 | 開発実施企業と大学などの研究者 | 開発実施企業と大学などの研究者 |
| 研究開発期間 （原則） |
3年まで | 2年まで | 4年まで |
| 研究開発費の総額 （間接経費込） （原則） |
1億5千万円まで（別途、側面支援経費として1,500万円） | 2,000万円まで | 2億円まで (マッチングファンド形式) |
| 支援タイプ名 | 実用化挑戦タイプ | ||
| サブタイプ名 | 中小･ベンチャー開発 | 創薬開発 | 委託開発 |
| 支援の目的 | 大学などのシーズについて、研究開発型中小･ベンチャー企業での実用化開発を支援 | 大学などのシーズについて、革新的な医薬品等の実用化開発を支援 | 大学などのシーズについて、開発リスクを伴う大規模な実用化開発を支援 |
| 申請者の要件 | 開発実施企業（資本金10億円以下）と大学などの研究者 | 開発実施企業（資本金300億円以下）と大学などの研究者 | 開発実施企業と大学などの研究者 |
| 研究開発期間 （原則） |
5年まで | 5年まで | 7年まで |
| 研究開発費の総額 （間接経費込） （原則） |
3億円まで | 10億円まで | 20億円まで (開発費返済条件あり） |
| (成果実施の際は実施料を納付） | |||
４．採択課題数
「フィージビリティスタディ」ステージ １００課題程度
「本格研究開発」ステージ ５０課題程度
ただし、採択課題の予算規模などにより変動することがあります。
５．申請方法
A-STEPへの課題応募は府省共通研究開発管理システム（e-Rad）により受け付けます。
府省共通研究開発管理システム(e－Rad）ポータルサイトＵＲＬ：http://www.e-rad.go.jp/
申請書には「フィージビリティスタディ」ステージ用と、「本格研究開発」ステージ用の２種類があります。詳細については公募要領（e-Radサイト、またはA-STEPホームページhttps://www.jst.go.jp/a-step/ からダウンロードできます）をご確認ください。
６．応募締め切り
第１回：平成２１年 ７月１７日（金曜日）１７：００
第２回：平成２１年１０月１６日（金曜日）１７：００※
※第２回募集の公募要領については第１回応募締切後に改めてHPなどにより公表します。
７．公募説明会の開催
A-STEPの公募開始にあわせ、下記の日程にて全国で募集説明会を開催します。参加お申し込みはA-STEPホームページhttps://www.jst.go.jp/a-step/からお願いします。
| 開催日 | 開催地 | 会 場 |
|---|---|---|
| 5月22日 | 福岡 | ＪＳＴイノベーションプラザ福岡 |
| 5月26日 | 名古屋 | ＪＳＴイノベーションプラザ東海 |
| 5月29日 | 東京 | ＪＳＴ東京本部 ＪＳＴホール |
| 6月 1日 | 神戸 | (財)先端医療振興財団 臨床研究情報センター |
| 6月 3日 | 東京 | ＪＳＴ東京本部 ＪＳＴホール |
| 6月 5日 | 大阪 | 大阪科学技術センター 中小ホール |
| 6月15日 | 北海道 | ＪＳＴイノベーションプラザ北海道 |
８．問い合わせ先
久保 亮（クボ アキラ）、崎原 久義（サキハラ ヒサヨシ）、伊藤 哲也（イトウ テツヤ）
独立行政法人 科学技術振興機構 イノベーション推進本部 産学連携展開部 A-STEP募集担当
〒102-8666 東京都千代田区四番町５番地３
Tel：03-5214-8994 Fax：03-5214-8999 E-mail：