事業概要
未来社会創造事業は、社会・産業ニーズを踏まえ、経済・社会的にインパクトのあるターゲット(出口)を明確に見据えた技術的にチャレンジングな目標を設定し、戦略的創造研究推進事業や科学研究費助成事業などの有望な成果の活用を通じて、社会や産業において、研究開発成果の実用化が可能かどうか見極められる段階(概念実証:Proof Of Concept(POC))を目指した研究開発を実施します。
探索加速型では、探索研究から本格研究へと段階的に研究開発を進めます。探索研究はスモールスタート方式注1)で多くの斬新なアイデアを取り入れ、本格研究に向けてアイデアの実現可能性を見極めることとします。研究開発課題は、文部科学省が定める領域注2)を踏まえ、JSTが提案募集などを通じて設定した「重点公募テーマ」に基づき公募します。
本事業ではステージゲート方式注3)を導入します。探索加速型においては、探索研究から本格研究へ移行する際や、本格研究で実施している研究開発課題を絞り込むことで、最適な研究開発課題の編成や集中投資を行います。
- 注1)スモールスタート方式:研究開発課題の採択の際、まずは比較的少額の課題を多数採択する仕組み
- 注2)領域:重点公募テーマの設定に当たっての領域(区分)
- 注3)ステージゲート方式:研究開発を複数のステージに分け、各ステージでの評価に基づいて研究開発課題の続行または廃止を決定する仕組み
探索加速型(本格研究)の選考基準
- 目標は明確で概念実証(POC)を目指すものか
- 概念実証(POC)を明確に定義し、客観的に成否の判断が可能な体裁で目標(およびマイルストーン)が設定されているか。またその目標は重点公募テーマの趣旨に即しているか。
- ハイインパクトかどうか
- 1.で定義された概念実証(POC)達成の必要性、すなわちこれまでにない社会・経済的インパクトおよびそれに対する社会・産業のニーズなどがエビデンスに基づいて具体的に検証されているか。
- 挑戦的かつリスクが理解されているか
- 概念実証(POC)達成のためのボトルネック(技術的課題と難易度、社会実装にあたっての課題と難易度)が明確に認識され、かつ達成に向けたリスクが的確に理解されているか。
- 研究開発計画・構想が妥当か
- 3.ボトルネックの解決のための方法、すなわち研究開発計画が妥当であるか。
また、研究終了後のビジョン(ビジネスモデルなど)を見据えた活動を計画しているか。
- 3.ボトルネックの解決のための方法、すなわち研究開発計画が妥当であるか。
- 研究開発代表者の資質・実績が妥当か
- 研究開発代表者(PL)の資質は、以下を参考にして評価する。
- 卓越した構想力、知見、企画力およびマネジメント能力。
- 技術テーマに関する専門的知見や理解力。国内外のニーズや研究開発動向の把握能力。
- 幅広い技術や市場動向の俯瞰力。複眼的な視点での事業化構想力。
- 研究者はもとより、関係者全てとの十分なコミュニケーション能力。目標達成に向けた リーダーシップ性。
- 産学官の専門家とのネットワークと技術情報収集力。
- ハイインパクトなイノベーションを成し遂げようとする意欲。
- 自らの研究開発構想について、対外的にわかりやすく説明する力。
- 研究開発代表者(PL)の資質は、以下を参考にして評価する。