JST(理事長 濵口 道成)は、社会技術研究開発センター(RISTEX)が推進する戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)において、平成28年度の新規研究開発領域を「人と情報のエコシステム」に設定し、その領域総括を慶應義塾大学総合政策学部 國領 二郎 教授に決定しました。
社会技術研究開発は、現存する社会問題の解決や将来起こり得る社会問題への対処などを通して、新たな社会的・公共的価値の創出を目指す事業です。社会問題に関係するさまざまな関与者と研究者が協働するためのネットワークを構築し、競争的環境下で自然科学と人文・社会科学の知識を活用した研究開発を推進します。
今回新たに設定した領域では、ビッグデータを活用した人工知能、ロボット、IoTなどの情報技術の急速な進展に伴い、それらがもたらす倫理的・法的・社会的問題に適切に対処していくために、情報技術と人間・社会との共生を促す相互作用機能の構築を目指した研究開発提案を募集します(原則として3年、最大2,000万円/年)。領域の設置期間は平成28年度から平成33年度までを予定しており、運営責任者である領域総括がアドバイザーらの協力を得て、研究提案の募集、選考、並びに採択後の研究開発マネジメントなどを通して、領域目標の達成に向けた取り組みをJST内外の関連事業と連携しつつ推進します。
ついては、平成28年度の研究提案募集を、平成28年6月14日(火)から平成28年8月5日(金)正午まで行います。
日本として情報技術の研究開発を一体的に推進していく取り組みが始まっており、本領域はこうした研究開発が適切に進められるための「ハンドル」としての役割を果たすことを目指します。