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 独立行政法人 科学技術新興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)「たんぱく質の構造・機能と発現のメカニズム」はゲノム科学の進展を受けて、たんぱく質の構造生物学的研究が飛躍する時代を迎えた生命科学の研究潮流に呼応するプロジェクトとして企画され、生物学的に重要な機能を担うたんぱく質について、その機能発現と構造の相関関係を解析する課題、および構造解析・機能解析の革新的な手法の開発を目指す課題を取り上げてたんぱく質研究の最前線を拓くことを目的として設置された。
 本研究領域は、平成13年秋から開始し、平成15年度まで3年間にわたり研究課題を公募し、研究総括と領域アドバイザーの合議により各年度とも4-6件の採択課題を決定した。応募件数は初年度から当初の予想を遙かに上回り、多数の研究計画が寄せられ、極めて高い競争率の中から採択するという苦渋の選択を強いられた。すでに初年度、平成14年度に採択された課題は、研究期間を終了し、平成15年度採択課題が来る平成21年3月をもって終了することをもって本研究領域の活動は完了する。平成15年度採択の各研究課題について、最終報告をとりまとめたのが本書である。
 激烈な競争の中から採択された研究代表者、およびその研究計画は、日本のタンパク質研究の代表と呼ぶにふさわしい高水準のものであった。平成15年度採択課題に関しても、すべての研究課題とも順調に推移し、採択課題の多くが当初の計画を上回る成果を挙げている。研究成果は一流の国際誌に報告され、また多くの国際会議において口演され、国内外で高い評価を得ている。同時に各課題ともこれからも発展していくべき課題であり、本報告をご高覧いただきご批判、ご提言をお寄せいただけるなら、今後の研究進展に役立たせるため各担当の研究者に、また、運営や体制に関するご意見は、CRESTやその他のJSTの活動全般の今後のあり方などに参考となる貴重な資料として本部に伝える所存である。
 ここに収録したような立派な研究成果が得られたことは、もとより研究代表者はじめ参加した研究者各位の努力によるものであるが、同時に、研究の進捗に応じて貴重なアドバイスをいただいた領域アドバイザーの諸先生方の寄与があってのこととアドバイザー、評価委員各位に感謝したい。JST戦略的創造事業本部の研究領域総合運営部長、同第一研究領域担当調査役をはじめとする職員各位、領域事務所の技術参事、事務参事はじめ全職員の支えも円滑な研究の進展に欠かせないものであったことも付記し、深く感謝の意を表するものである。

平成21年3月31日

 
     
 
独立行政法人 科学技術振興機構
戦略的創造研究推進事業 CRESTチーム型研究
 
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