戦略的創造研究推進事業は、社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、戦略的に重点化した分野における目的基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術を創出することを目的としています。
このうち、CRESTは、国が定めた戦略目標の達成に向け、JSTが研究領域を定め、研究総括の下で研究提案を公募して選考を行い、研究チームと研究課題を採択し、研究を推進するものです。平成20年度はCREST全体で33の研究領域、311課題の研究を実施し、研究費の総額は266億円でした。
CREST発足から14年が経過し、発表された論文数は、国際誌だけで累計で3万1千件以上に達しております。また成果の権利化にも努め、出願特許は国内は3600件を越え、海外も1000件にのぼっております。(平成20年3月現在。日本版バイドール法適用による研究委託先機関の権利帰属分を含む)
この中にはiPS細胞の樹立など日本発の世界に大きなインパクトを与えた研究成果が含まれ、平成20年度には、平成15年度採択課題(9領域 42件)および、平成17年度採択課題(2領域 2件)の研究が終了しました。これらの課題の研究成果の集大成として研究終了報告書を発行し公開致します。皆様方の今後の研究開発のヒントや基盤となり、さらなる展開を図って頂けましたら幸いでございます。
今後も当機構は、戦略的創造研究推進事業を通じ、将来の科学技術に大きなインパクトをもたらし、国際的にも高く評価される研究成果を得て、さらにそれらがイノベーションにつながり、国民生活の向上や安定に資するよう努めて参ります。ご支援ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
平成21年6月
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