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アートな科学

【アートな科学010】  〜JSTの研究開発課題の中の美しい1枚をご紹介します〜

花粉管の花火


無断使用を禁ず

【解説】

子どもの頃に遊んだ手持ち花火。
流れ落ちる火に胸をおどらせたものです。
でも、蛍光のものは珍しいと思いませんか?

この画像、花火ではなく「シロイヌナズナ(アブラナ科)の花粉管」なのです。

植物は花が咲きめしべの先端に花粉がつくと実をつけます。
その際、花粉からおしべの精細胞を運ぶために、
めしべの根元の卵細胞めざして伸びていく管を花粉管と呼びます。

光を当てると「赤・橙・黄・水色・青」に光る5種類の花粉をつくり、
あらかじめ根元を切断しためしべに受粉させて、一斉に伸びる花粉管を蛍光顕微鏡で撮影しました。
カラフルにすることで1本1本の伸び方がよくわかります。
この手法で、これまで見ることが出来なかった花粉管を生きたまま観察できるようになりました。

植物の葉や茎を形成する細胞はそれぞれさまざまな形や大きさをしています。
これは1つ1つの細胞が自分の役割や位置を知っているからです。
植物の全体と細胞のコミュニケーションの仕組みは、いまだ謎を含んでいます。

プロジェクトは謎を解き明かし、より価値の高い植物を自由自在に生みだすことを目指しています。

【JST課題名・研究者名】
戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究 ERATO
東山ライブホロニクスプロジェクト
研究総括:東山 哲也 教授(名古屋大学大学院理学研究科)

撮影者:水多 陽子 研究員(名古屋大学大学院理学研究科)