霊長類の大脳―小脳―基底核ネットワークにおける運動情報処理の分散と統合
研究概要
大脳の運動野、小脳、基底核が協調的に機能することによって、さまざまな動作の表出が可能になります。本研究では、サルを用いて、これらの脳領域をつなぐ神経ネットワークの構築を細胞レベルで同定し、動作を発現する神経機構をミリ秒の精度で解明します。さらに、特定の領域や神経回路の障害が引き起こす個体行動と神経ネットワーク活動の変化を解析します。本研究によって、複数の脳領域の機能連関によって実現される運動情報処理のメカニズムと病態生理の解明を目指します。
主たる共同研究者
- 南部 篤
- 自然科学研究機構 生理学研究所 教授
- 高田 昌彦
- 京都大学 霊長類研究所 教授
- 小林 和人
- 福島県立医科大学 医学部 教授
プレス発表
- 平成24年09月12日
- 目的ある行為を巧みに制御する前頭連合野の役割分担を解明~高次脳機能障害の病態解明に期待~(東京都医学総合研究所より発表)
- 平成25年08月21日
- 大脳基底核と前頭葉連合野の連携による高次脳機能の仕組みを発見~行動の目的決定と動作選択に新たな知見~(東京都医学総合研究所より発表)
- 平成25年10月09日
- 自分が何をしようとしているのかを忘れない脳のしくみを発見~行動のモニタリングに前頭前野と大脳基底核をつなぐ回路が関与~(東京都医学総合研究所より発表)