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地域結集型共同研究事業

平成19年度事業終了地域事後評価報告書

平成20年5月
独立行政法人科学技術振興機構 産学連携事業本部 地域事業推進部


(参考1)地域別事業概要
(i) 埼玉県
事業の目標・概要

 本共同研究事業は、「高速分子進化による高機能バイオ分子の創出」を研究課題として、高速分子進化のための基盤技術の開発、相同組換えによる高速ゲノム進化法の開発、医療応用として生理的病理的に重要なタンパク質の解析と創出、環境応用として環境浄化能等のある微生物・植物の研究を行い、高機能バイオ分子を創出するための新技術・進化バイオテクノロジーの展開を図り、これに基づく新産業の創出を目指すものである。具体的には、埼玉県を中心とした大学、公的研究機関、バイオ関連企業の技術・人材を結集して、研究開発を実施した。

  研究テーマの概要は以下のとおりである。


1.高速分子進化のための基盤技術の開発
 高速分子進化のための基盤技術の開発を推進し、試験管内の反応によって、高速に遺伝子の変異、淘汰を進め、目的に合った新しい機能分子を創出する進化リアクタープロセス(分子進化反応システム)の開発を推進した。
2.相同組換えによる高速ゲノム進化法の開発
 新しい発展方向として、細胞のゲノム全体を進化させる「高速ゲノム進化法」の新規開発を進めた。これは、生物の有する遺伝情報の相同組換えを高頻度で誘導する技術を開発し、応用しようとするものである。
3.高速分子進化の医療応用
 医療分野において高速分子進化技術により、がんや脳・神経疾患、アレルギー性疾患等の難治疾患に関連する遺伝子やタンパク性因子の解析、病因因子の同定、それらの分子の進化的機能改良、さらにはそれら標的分子に対する特異的な阻害作用または促進作用を有する分子を創出することにより、診断薬、治療薬等の新たな医療シーズの創出を目指した。また、高頻度相同組換え法で進化させた細胞からは機能性の高い抗体を作成し、より利用性の高い研究用試薬、診断や治療薬、バイオセンサー等の創出を目指した。
4.高速分子進化の環境応用
 環境分野において高速分子進化技術に基づき、微生物や植物の改良を進め、環境耐性微生物や土壌細菌の環境浄化効率の向上、病虫害抵抗性などの植物品種の分子育種を進めた。


事業実施期間中の研究項目と実施体制
研究項目 実施機関 グループリーダー JST負担研究費
(百万円)
1.
高速分子進化のための基盤技術の開発
埼玉大学、豊橋技術科学大学、産業技術総合センター、産業技術総合研究所、東洋大学、東京大学、陥イフテック、ジェナシス梶Aジーンワールド梶A鞄津製作所 埼玉大学
教授 西垣功一
449
2.
相同組換えによる高速ゲノム進化法の開発
理化学研究所、埼玉大学、埼玉医科大学、憾イオム・バイオサイエンス 理化学研究所
上席研究員 柴田武彦
154
3.
高速分子進化の医療応用
がんセンター、埼玉大学、新潟大学、九州大学、東京都老人総合研究所、埼玉医科大学、NTTアドヴァンステクノロジー梶A大正製薬梶A肝ューエンス、款バヤギ、拠`白精製工業 埼玉大学
教授 井上金治
203
4.
高速分子進化の環境応用
東洋大学、埼玉大学、日本大学、農林総合研究センター、ジーンワールド梶Aクラリス 埼玉大学
教授 定家義人
193
合        計 999

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