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地域結集型共同研究事業

平成18年度事業終了地域事後評価報告書

平成19年3月
独立行政法人科学技術振興機構 産学連携事業本部 地域事業推進部


4. 地域別評価
4−3 長崎県
研究開発の目標と達成状況
(終了報告書に基づく)
テーマ名 目標 達成状況
テーマ1:海洋環境モニタリング
・赤潮観測技術のマニュアル化、一般プランクトンに技術拡大
・現場データ解析による赤潮予測システムの開発、現場設置型の測定方法の試行・比較
・形上湾(大村湾の枝湾)での連続観測等で蓄積したデータを基にクロロフィルの変動による赤潮発生予測手法を確立した。
・試作した赤潮検知装置により赤潮形成時の海色計測方法を確立した。
・微生物群集構造の把握とデータベース化および有害
・有毒プランクトンの識別・同定



・赤潮消長予測
・コクロディニウム・ポリクリコイデスの分子系統図を作成した。
・長崎周辺海域に出現する 植物プランクトン454種を確認した。このなかの重要種24種を簡便
・迅速に識別できる図説と、 22種の動画を収録した「長崎周辺海域の有害植物プランクトン」を発刊した。
・赤潮消長に関係するバクテリア群集の把握と検出用DNAチップを作成した。
テーマ2:環境修復技術
・赤潮撲滅作戦の実用化テスト・企業化技術



・赤潮防除機能の有効性試験
・アオサ類に含まれる主要な殺藻物質としてα-リノレン酸を特定し、当該殺藻物質の実用的な有効散布方法をメソコスムにより確認した。
・アルギン酸オリゴマーの免疫活性化作用を確認した。また、同物質含有餌料投与によりマハタに対するウイルス病発生抑制効果を認めた。
テーマ3:育成環境・餌料生物の開発保全
・好適餌料生物の育種、耐久卵の大量保存法の確立・企業化
・耐久卵の大量保存法の確立・企業化、 ワムシETSの作製、ワムシ内での外来遺伝子の発現と有用遺伝子の導入、好適餌料生物の育種、ワムシ培養液の商品化、乾燥クロレラの商品化
・世界で初めてとなるワムシのEST解析、ミトコンドリアDNAの塩基配列決定を行った。
・L型ワムシ耐久卵の効率的な形成手法を開発し、商品化に向け試作品を調製した。
・バイオコントロール法の完成
・最適環境制御技術の完成
・健康度測定技術の開発、バイオコントロールによる育成環境の保全
・魚種に固有の飼育水槽システム開発
・幼生飼育に適した水流分布を実現する飼育水槽の設計
・仔魚の健康と消化酵素の関係を解明した。卵、仔魚の健康度診断技法としての有効性を検証し、酵素活性測定技法のマニュアルを作製した。
・仔魚の健康度判定行動モニタリングを解析する2次元解析ソフトを完成、商品化を目指す。
・水流の3次元計測装置を開発し商品化した。
・適正通気量制御方法を開発し、既存水槽へ導入してマハタ、オニオコゼ、メバルの初期生残率の向上を図り、種苗量産技術の完成に寄与した。
テーマ4:種苗生産技術
・魚種ごとの種苗生産技法
・特産種の種苗量産技術の企業移転のための実証的研究
・成熟・採卵・孵化技法・仔魚飼育技法のマニュアル化、特産種種苗生産技術の企業移転のためのウイルス対策・形態異常
・マハタ,オニオコゼ親魚からの良質卵の採取方法を確立し、採卵マニュアルを作成した。
・飼育環境を適正管理する技術を総合する種苗量産技術を開発し、マハタ、オニオコゼ、メバルの種苗を量産に成功した。当該種苗は養殖試験等に供した。また、当該種苗生産マニュアルを作成し、県内の業者に技術移転を進めている。

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