つなぐしくみ申請
H19年6月


リニアボールガイド摩擦力の新補償方法による0.1ナノメートル未満の高速・超精密位置決め技術の開発

静岡理工科大学 理工学部 機械工学科

教授 大塚二郎

1.課題概要

本技術は新型リニアモータを組み込んだ移動ステージに対し、超精密位置決め機構の非線形ばね特性を、ブラシモデルを用いて構成し、移動ステージの推力補正をすることによって高精度位置決めを達成するものである。走行部はリニアガイドを用い、400mm/sの速度を有する系でステージを移動させながら、200mmストローク、0.1nm未満の位置決め精度と分解能を達成することを目的とする。



2.申請時の状況

申請時点では、基本的な研究を進めていたが、本技術をより実用化に近づけるためにはさらにデータ採取し検証すべき事項があった。すなわちリニアボールガイドのモデル化、制御系の改造検証、振動などの周囲の環境整備など、試験検証すべき事項があった。これら諸事項に関する開発支援と、技術移転のための市場調査、特許調査、ライセンス先企業の探索を希望して「つなぐしくみ」へ応募があった。


3.つなぐしくみによる支援の内容

・「目利きレポート」で本技術に関連した特許調査、市場調査を行い有用性の高いことを示し、実用化の促進に向けたデータ補完費の支援により、新型リニアモータ採用時の超精密位置決め性能の検証を行った。
・データ補完の結果を、新技術説明会で発表した(個別相談7社)。その後も数社からの研究室訪問を受けている。
・データ補完終了後も、共同研究に関する検討会へ同席する等により、継続的な支援を実施した。



4.結果

・データ補完の結果、目標とする十分なデータを得ることができた。
・企業との実用化研究に発展。



(作成日:平成22年3月31日)

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