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大学発ベンチャー創出推進
平成15年度採択課題事後評価報告書
4.
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研究開発課題の個別評価
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(1)超精密ナノ加工計測装置の開発
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開発代表者
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:高谷 裕浩(大阪大学 教授)
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起業家
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:木村 景一
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研究開発の概要
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直径数ミクロンの微粒子を光放射圧で制御し、プローブ球として利用することにより、高感度なナノ3次元の位置検出マイクロプローブ技術を開発し、さらにこれを超精密加工機に搭載して加工−計測機能が一体化された超精密ナノ加工計測装置を構築する。
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事後評価内容
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A)成果
変調光放射圧によってマイクロプローブ球を振幅100nm程度で高速に振動させ,その振動特性変化を利用して,ナノメートルオーダーの高分解能な位置検出技術を確立した。また従来、大型の高出力パルスレーザが必要だったマイクロプローブ球の初期トラップを,低出力CWレーザで実現することに成功し、コンパクトな机上計測用ナノ3次元位置検出プローブユニットを開発することができた。本技術を超精密加工機に搭載すれば、加工精度の保証が可能になる事が期待される。 を設立した。
特許出願数:国内出願数3件
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B)評価
計画の達成度
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:変調光放射圧でマイクロプローブ球を制御する原理を利用して、数10nmクラスの超精密3次元位置計測技術を確立した。この技術を超精密加工機に搭載して加工―計測機能を併せ持つ超精密ナノ加工計測装置を構築することが今後の課題である。
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知的財産権
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:周辺技術の特許化に関する対応などを含めてやや不十分と思われる。確固たる産業技術として成長していくためにはなお一層の知的財産権の確保が必要である。
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起業計画
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:他技術に比べ高い分解能をもつ計測ユニットを用いての受託計測を第一段目の事業とし、同時に加工技術の開発研究を進め、ナノ計測・加工装置を完成させ、第二段目の事業を立ち上げるという計画は妥当である。
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新産業創出
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:100〜10nmの精度でのガラスや樹脂基板の計測・加工技術が完成すれば、マイクロ光学関連などの広い産業に発展し貢献するものと期待される。
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総合・その他
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:精密計測を基本技術とする高精度加工は非常に有望であり、技術的にもほぼ完成している。今後、この技術を販売していく会社を確固たるものにするためには、広く他産業と接触し数多くの技術分野と組み合わせて行く努力をすることが重要である。
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page updated on September. 10, 2007
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