出展概要

水素分離用Pd合金膜は古くから実用化されているが、Pdは高価であり、資源量も乏しいため、半導体精製プロセスや実験室レベルでの水素純化など用途は極めて限定的であった。バナジウムははるかに安価(1/50)で資源も豊富であり、より広範な用途に使われると期待される。直径10cm程度のバナジウム合金の膜を4層積層した分離精製デバイスを作製し、支持方法なども工夫して大流量化への課題を解決し、350℃、混合ガスの圧力0.53MPaにて0.56Nm³/hrの高い水素透過流量を達成した。

JST支援プログラム名称・期間

CREST「再生可能エネルギーからのエネルギーキャリアの製造とその利用のための革新的基盤技術の創出」「バナジウム系合金膜による次世代エネルギーキャリアからの革新的水素分離・精製基盤技術の創出」（平成26年度～平成31年度）

共同研究者情報

• 名古屋大学大学院工学研究科材料デザイン工学専攻 助教 湯川 宏
• 大分工業高等専門学校機械工学科 教授 松本 佳久
• 鈴鹿工業高等専門学校材料工学科 教授 南部 智憲
• 太陽鉱工（株）赤穂研究所 所長 吉永　英雄