視点

産学官連携を教える

宮崎大学 地域資源創成学部 教授 丹生 晃隆

2022年10月15日

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「産学官連携マネジメント論」という授業を担当している。学部4年生の専門科目なので受講者は少ないが、産学官連携とは何か、目指すゴールや目的は何か、何が課題になるのかなど、学生が産学官連携の現場をイメージできるように、学内外関係者の講義、イベントへの参加、関係機関訪問などを組み合わせて授業を行っている。学部学生対象で、産学官連携が科目名に入っている授業は珍しいのではないか。産学官連携の実務に関わってきた者として、とてもやりがいのある授業である。

所属学部の学生は、民間企業でのインターンシップや商品開発など連携に関わる機会もあり、理解の土壌はあるが、それでも産学官連携を学問として教えることはとても難しい。最後の授業で、「産学官連携は手段であってゴールではない。なので、無理をして行う必要はない」と言ったところ、学生は妙に納得していた。確かに無理をして行う必要はないのだが、お互いのベクトルや時間軸を擦り合わせることによって、より大きな価値も生み出すことができるのも事実である。この辺りの難しさや面白さ、異なるセクター間で連携を行うことで広がる可能性をうまく伝えることができただろうか。学生が連携の当事者になったときに少しでも後押しになることを期待したい。