視点

未来を創る街―「轍を踏むな」と言われ続けたサイエンス・シティの今

JST産学連携アドバイザー 友田 和美

2022年7月15日

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25年近く筑波研究学園都市で研究開発・産学連携を支援してきて思うのは、つくばはあらゆる分野の日本の先端研究と頭脳が集まり、いつも新たな研究や技術が生まれ、100カ国以上の人々が住まい、常にベンチャーが創出され、片隅では実証実験や社会実験が行われ、それが日常としてあり、それ以上でもそれ以下でもない街だということ。ただその速度や発展具合、イノベーションにつながる変化は、地方創生と地域活性の波に乗り連携が深化し研究・実証拠点として躍進する他の地域と比べると停滞気味に映る。今も、幾つかの分野で先端的な実証試験や社会実装が推進され深化しているが、市民目線では今も昔もそう変わらない様相らしく厳しい意見も聞こえてくる。外からは、なぜこんなにも産学官金公の連携、地域社会・住民との連携、取り込まれ方が狭く遅いのか、いまだによく問われる。しかし、つくばに国の研究機関が移転し筑波大学ができて約半世紀、地域に根付き身近な事からつくばの未来を思う研究者・元研究者・チャレンジングな住民も増え、多種多様な連携や活動も深化してきている。「筑波」と「つくば」を大切に思い集う人材と環境が、世界の明るい未来を引き寄せる持続可能な社会を創ることに期待している。