視点

地域経済と適疎戦略

摂南大学 経済学部 教授、首都圏産業活性化協会(TAMA協会)会長 野長瀬 裕二

2022年6月15日

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20世紀には、資本主義の経済成長に関する優越性が示された。

一方、4月に昨年の日本の人口が発表されたが、沖縄県を除く全ての都道府県で人口が減少していた。新型コロナウイルス感染症対策で外国人定住者の入国が減ったこともあろうが、特に地方圏の急減は著しい。資本主義経済の下では、効率的な経済活動の可能な地域に企業も人口も集まる。そうした中での人口減少である。

ロシアでは若くて優秀な人材が、事業機会を求めて国外に流出しているようだが、国を超えた流れすら今後は生じていく。

筆者が今準備しているのが「適疎戦略研究会」である。

会長を務めている首都圏産業活性化協会では、産業集積のある自治体の政策担当者を集めた「自治体勉強会」をすでに開催している。そのネットワークと連携し、大学の知を生かし、過疎自治体、過疎には至っていない人口減少自治体が「適疎」、つまり人口は増えないかもしれないが豊かな生活を目指す。そうした努力に今後の日本の地方経済がかかっていると感じている。