巻頭言

新たな成長産業の創出

福岡県知事 服部 誠太郎

写真:福岡県知事 服部 誠太郎

2022年1月15日

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新型コロナウイルス感染症により福岡県の経済は厳しい状況が続いていますが、このような時こそ、将来の発展の種をまき、芽を育てることが大事です。

本県は、バイオ、ロボット・半導体、水素エネルギーなど新たな成長産業の育成や集積・拠点化を推進してきました。成長産業の育成や集積は、新たな雇用創出や中小・ベンチャー企業の大きなビジネスチャンスにつながることから、より一層の振興が必要です。中でも、バイオ・宇宙・ブロックチェーンは本県の強みを生かし、さらに伸ばそうと力を入れている分野です。

まず、バイオ産業においては、県南部の久留米地域を中心にバイオ関連企業や研究機関の集積を目的とした「福岡バイオバレープロジェクト」を推進し、バイオ関連企業は現在230社を超えています。

こうした実績が認められ、2021年には、福岡県と久留米市を中心とした「福岡バイオコミュニティ」が、地域の企業や研究機関を中核とする、世界に進出する企業が発展する地域拠点「地域バイオコミュニティ」の第1号として、国から西日本で唯一認定されました。

今後、本県の強みである「次世代創薬」「再生医療」「スマートセル」「機能性表示食品」の4分野をターゲットに、リーディングプロジェクトや製品開発・ビジネス展開支援を行ってまいります。

次に、宇宙ビジネスにおいては、本県には世界トップレベルの性能を持つ小型レーダー衛星の打ち上げに成功した宇宙ベンチャー企業や高度な技術を持つものづくり企業、ITベンチャー企業、大学などが集積しています。こうしたことが評価され、2020年に国から「宇宙ビジネス創出推進自治体」に選定されました。本格的な宇宙利用時代の到来に向け、国や国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携し、人工衛星等宇宙関連機器開発への支援や、衛星データ利用ビジネスなどの本県発の宇宙ビジネスの創出に取り組んでいます。

さらに、高い安全性を保ちながら、低コストでシステム運用ができると注目されているブロックチェーン技術では、金融や物流などの分野で活用が期待されています。

本県には、研究・開発を行う企業やエンジニアが集積するとともに、九州工業大学や近畿大学といったブロックチェーン技術に取り組む教育研究機関もあり、日本有数の拠点となりつつあります。こうした強みを生かし、ブロックチェーン技術の新製品開発・ビジネス展開支援や専門講座の提供による人材育成支援に取り組んでいます。

これらの取り組みを通じ、未来を見据えた新たな成長産業の創出・集積を強力に進めてまいります。