視点

異世代交流のススメ

三重県工業研究所 エネルギー技術研究課 主査研究員 山本 佳嗣

2021年6月15日

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新しい生活様式が定着しつつあり、会議や打ち合わせはオンライン開催が当たり前となった感がある。先日参加した、とある学会の学術講演会においても、発表は全てオンライン。淡々と発表が進み、滞りなく会は終了したが、何か物足りない。従前であれば、「もう少し掘り下げた話を聞きたい」、「連携ができないか話し合いたい」などといった際には、休憩時間にでも当人のもとに歩み寄り、交流を深めたものである。無論、発表者の連絡先は公開されており、後日連絡を取り合うことは可能だが、できればやはり、その場で直接会うことでつながりを得たい。

そうした中、ふと思ったのだが、生まれた時からインターネット環境に囲まれ、スマートフォンを使いこなして育った、いわゆる「デジタルネイティブ世代」には、この状況がどんな風に映っているのだろうか。むしろ、面倒な前段階を踏まず必要最小限のやりとりで事が済むため、好意的に捉えている節もあるのではないかと推察する。この世代にとっては、こういったつながり方こそがスタンダードであり、従前のような交流の仕方は無駄が多いと映るかもしれない。

そう考えると、どちらのつながり方がよいか、ではなく、オンラインであっても従前と同じく、直接会ったときと同じように振舞い、つながれるよう、自身の意識や行動を変えていくことが肝要なのだろう。その意味では、デジタルネイティブ世代とも交流の機会を得、異世代交流を通して自身の意識改革を図るのも一手かもしれない。

イノベーションの創出には、異なるものとの交流が不可欠。異分野、異業種、異文化等に加え、異世代交流も重視すべきではないか、と思い至った昨今である。