編集後記

通信インフラだけで、どこまでできるか

本誌編集長 山口 泰博

2020年05月15日

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新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、緊急事態宣言の対象地域は全国に拡大された。

丸の内中央口と八重洲中央口を結ぶ、東京駅1階の構内中央通路の普段は、渋谷スクランブル交差点と同様の人出で、信号がないぶん途切れることがない。だが先週、通路で見掛けた人はわずか3人だ。これほど人のいない東京駅を見たことがない。一方、生活拠点の郊外では、人の流れは少し減ったかなと感じるくらいで日常とあまり変わらないようにも感じた。より多く人が集まる場所だけを見ての判断は禁物である。

人の移動や接触が制限される中で、教育や研究活動、社会との連携も大きな変化が起こっていた。ある大学では、オンライン授業のための教材を突貫工事で作成する。授業が遅れないよう夏休みは2週間短縮を決めた。長引けばさらに短縮日数も増えるという。研究室は閉鎖され一人 でできることを進める研究者もいると言うが、急を要する研究以外は休止せざるを得ない。一方、地域社会との窓口でもある社会連携活動は、ビデオ会議、インターネット配信などでできることを進めるしかない。

テレワークなどインターネットインフラの活用が一気に増え、通信環境が交通渋滞を引き起こし、その脆弱さが露呈してしまった感は否めない。3割くらいの作業効率減は覚悟していたが、影響は半分以上ではないだろうか。

本誌でもウェブ会議のテストを何度も行い初の委員会を予定している。不安は尽きないが現状のリソースをうまく活用し前に進むしかない。

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