視点

この危機を乗り越えて

一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)センター長、専務理事/
信州大学 繊維学部 特任教授(産学官地域連携) 岡田 基幸

2020年05月15日

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たった半年⾜らずで、感染が世界中に⾶び⽕している。皮肉にも、グローバル化の進展の証左である。

日本国内では、隠れ感染者は多いと思われるが、重症患者や死亡者の数が、素人目にも、二次関数的に増加していないのはわずかな安心材料である。政府として、感染者数のピークを緩やかになるようにシフトさせ、医療崩壊を避けるといった作戦も、瀬戸際の攻防だ。

3月上旬、突然の長期の休校のため、体⼒と時間が有り余り、ストレスを感じ始めた子どもたちを連れて、近場をぐるりとドライブをしてみた。この時期はいつも混み合っている軽井沢。外出自粛による客数減による飲食業、観光業への打撃は深刻と聞いている。道路もショッピングモールもガラガラだと思い到着すると、普段と同様に混んでいる。駐車場入り口の渋滞も相変わらずだ。見渡すと、韓国、中国などのアジアからの観光客は明らかに少ないが、首都圏などからの来訪客が増え、結果、同じ程度の混み具合だ。新鮮でよどみのない信州の空気を求めているからであろうか、自粛は1週間が限界で⼀時の気分転換か、はたまた、ネットショッピングが順調なのと同様に、消費欲が出てきたからか。この混雑を見て、安堵するより、先行きが少し心配になった。

治療薬やワクチンの開発以外にも、オンラインでの学習や会議、在宅の勤務対応への業務切り出しや子連れ出社など、産学官連携で、知恵を結集できることは多い。この危機を乗り越えた⽇本や世界はきっと強くなれる。

2020年5月目次

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