編集後記

都市型と郊外型どちらを選ぶ?

本誌編集長 山口 泰 博

2020年01月15日

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都内では巨大な高層ビルをキャンパスにする都市型が目立つ。広大で緑があふれ、芝生…そんなキャンパスは「今は昔」だ。特に私大は都市部への移転に躍起だ。ある大学の学長は「やはり地の利は大事」と本音を隠さない。一見東京への一極集中抑制、地方活性化政策などに逆行しているように見えるが実はそうではない。一定の条件下で容認されるからくりがある。

学生はアルバイト、遊びや刺激、就活にも便利だと言わんばかりに都会へ集まる。植物と同様、人もまた光の下に集まる。就職すれば高層ビルのオフィスで働くことになるのだから、せめて学生時代は郊外型キャンパスで伸び伸びとキャンパスライフを楽しんだ方がいいのではと感じてしまう。私ごとだが、昨年勤務先の市ヶ谷から15キロほど離れた都市から、思い切って100キロほど離れた西湘の郊外へ引っ越した。45分だった通勤時間が一気に倍になったが海と山を満喫している。

先日、青山学院大学理工学部・社会情報学部の研究紹介や大型電子顕微鏡などの研究設備を公開する産学連携イベント「Meet up in AGU 2019 @ SAGAMIHARA」を訪ねた。「青学」の相模原キャンパスは郊外型で広々したキャンパスだ。郊外の「地の利」を活用し研究に必要な大型設備を置く。オープニングセッションで黄晋二教授は「大学の敷居を低く」と話していたが、産学連携では気軽に相談でき、企業が持たない設備を使える点は重要だ。都市型の高層ビルではそうはいかない。産学連携は郊外に限る。

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