特集ラジオを止めるな!

鳥取大学CoREラジオ
地域と大学をつなぐ、鳥取をもっと好きになるラジオ

鳥取大学 地域価値創造研究教育機構 地域連携PBL推進室長 准教授 成清 仁士

写真:鳥取大学 地域価値創造研究教育機構 地域連携PBL推進室長 准教授 成清 仁士

2019年7月15日

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鳥取大学CoREラジオとは

「鳥取大学CoRE(コア)ラジオ! はじまりました! 今回も、鳥取大学の個性豊かな先生方にご登場いただき、普段なかなか知ることのない学問のことや、地域と一緒にされている研究のことなどをあれこれ伺っていきます!」

鳥取大学では、2018年秋より新たに「鳥取大学CoREラジオ」の放送を始めた。

株式会社FM鳥取が運営する第3セクターのコミュニティー放送局で愛称は「RADIO BIRD」。その番組内の日曜18時から1時間枠を使用し、鳥取大学の教員をゲストとしたトーク番組を、鳥取市周辺地域の方々へ届けている(表1*1

このラジオ番組は、鳥取大学の取り組みについてプッシュ型メディアで発信するアウトリーチ活動である*2。番組名は、鳥取大学地域価値創造研究教育機構(Platform for Community-based Research and Education:CoRE)が企画運営するラジオなので、機構の略称を使っている。深く掘り下げたコアな情報を届けるラジオ、地域創生の核となるメディアを目指す意味も込められている。

表1 鳥取大学CoREラジオ、各回ゲスト教員と主な話題
表1

教員の人柄とともに、研究教育活動を楽しく伝える

可動式の家具で設営されたラジオブースに登壇したゲスト教員に対して、RADIO BIRDのパーソナリティーがあれこれと質問を投げ掛けていく。鳥取大学に着任するまでの経緯や鳥取地域の好きな所、趣味のこと、専門分野に関すること、そして地域参加型研究について、ゲスト教員が内容をかみ砕きながら答えていく。コミュニティーFMは、自家用車の中で、家事や農作業の合間に、あるいは散歩やランニングの最中に、色々な方に届けられる。ゲスト教員とパーソナリティーは、誰にでも分かりやすく、楽しく聴いていただけるようにと、事前打ち合わせを経た大まかな台本を基に話題を展開する。教員によるリクエスト曲のコーナーもあり、人柄を感じさせ、楽しく聴けるとリスナーから好評を得ている。

収録は毎月2回、学内に設置した「地域協働拠点・コミュニティデザインラボ(CDL)」における公開収録を基本としている。正門近くに位置するCDLで、平日19時前後に催される公開収録には、教員や学生だけでなく地域の方も訪れる。CDLは、地域価値創造を促進するための拠点として運営している場所であり、鳥取大学CoREラジオは電波に乗せて幅広い市民層に情報発信するだけでなく、人と情報が集まる拠点形成を進めていく上でも重要な役割を担っている。

公開収録の様子(鳥取大学コミュニティデザインラボで)

人口希薄化地域における地域創生を目指して

鳥取大学では、第3期中期計画における戦略の一つとして「人口希薄化地域における地域創生を目指した実践型教育研究の新展開」を掲げ、従来に増して地域に根差した大学となるための中核組織として2017年10月に地域価値創造研究教育機構を設置した。地域の当事者と大学が協働する地域参加型研究や、これを通した課題発見と解決力を有する人材育成の推進が、同機構に託された任務である。鳥取大学CoREラジオは、この任務遂行のために発案されたものである。

地域の方には、普段接する機会の少ない「大学」を身近に感じていただき、地域ニーズの収集や発掘、整理、解決に参画する契機としていただきたい。そして学生には、教員の研究活動や「地域」に触れる機会になればとの考えがある。コミュニティーFMを活用して、地域と大学がつながったコミュニティーを育んでいこうとする狙いもある。そして、その拠点がCDLだ。

成果と課題

鳥取大学CoREラジオは始まったばかりだが、およそ半年間で12回の放送を実施した現在、手応えを感じている。まず、大学とコミュニティーFMは非常に相性がいい。地域に根差した研究教育活動を展開する中で、深く掘り下げた地域の話題を持っている教員。幅広い地域情報とネットワークを持ち、テンポよく話題をつなげるコミュニティーFMのパーソナリティー。ゲスト教員の人柄が伝わる1時間のトーク番組という形式も適当で、公開収録はいつも楽しい雰囲気で行われる。時折届くリスナーからの声を聞いても、プッシュ型情報発信の狙いは功を奏しているようだ。

今後の課題としては、番組の知名度を高め、リスナーや公開収録の参加者を増やすことだ。コミュニティーFMはプッシュ型メディアであるため、どれだけの人がどのように聴いてくれているのかを調べることは難しい。従って、公開収録が知名度の度合いを示すバロメーターの一つとなる。そして、地域参加型研究の推進という目標に照らしても、公開収録の場が密度の濃いコミュニケーションの機会となることが目指される。

地域創生の拠点形成へ~今後の展望

鳥取大学CoREラジオは、地域と大学をつなぐ、鳥取をもっと好きになるラジオ番組として、この春からも放送を継続している。幸いにも鳥取は地域の規模が小さく、人がつながりやすい土地柄である。CDLでの公開収録を学内外でPRしながら、地域と大学がつながる交流の場を作っていきたい。コミュニティーFMと大学が連携することで、大学が地域の一員として役割を担うコミュニティーのあり方を開拓すること、そして地域価値創造研究が活発に行われる地域創生拠点の形成に資することが、鳥取大学CoREラジオの目標である。

*1:
鳥取大学CoREラジオのこれまでの放送は、鳥取大学地域価値創造研究教育機構(CoRE)のHPで公開している
https://www.core.tottori-u.ac.jp(accessed 2019-07-15)
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*2:
こ2019年1月29日、RADIO BIRDを放送する株式会社FM鳥取と鳥取大学は、「地域価値創造研究教育の情報発信に関する協定」を締結した。
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