視点

地域振興、夜明け前~地方から虎視眈々~

一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)センター長・専務理事/信州大学 特任教授(産学官地域連携)、工学博士 岡田 基幸

2017年8月15日

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長野県上田市が信州大学繊維学部内に産学官連携施設(AREC)を開設してはや15年。国立大学のキャンパス内に自治体が建設した全国初の事例だ。建設費6億円の予算の議決のために、市議会議員の方々に、聞き慣れぬ「産学官連携」の意味や狙いを丁寧に説明していたことを思い出す。当時の上田市の人口はおよそ12万人。地方都市で、安くない賃料を払ってまで借りてくださる企業がいるのか、不安の中での開設。試行錯誤を繰り返しつつ、18室のレンタルラボは開設以来、満室状態が続く。36社からスタートした会員組織も240社を超えた。現在では同キャンパス内に合計65室のレンタルラボがあり、来年には80室を超える一大研究開発拠点となる。昨年は東信州地域の10市町村が新産業創出に向けた連携に合意した。人口43万人・製造品出荷額1兆3800億円の産業基盤がARECの次なる武器だ。浜松、北九州、東大阪など横綱級の産業集積地と勝負できる土俵に立てる。初日で金星を狙いたいところだ。