視点

地方企業の人材採用難

一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)センター長・専務理事/信州大学 繊維学部 特任教授(工学博士) 岡田 基幸

2016年12月15日

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最近、地域の企業から人材の採用についての相談が増えている。大企業から中小企業まで製造業が集積する東信州地域では、技術系や情報系人材の採用状況が企業の業績に大きく影響する。「仕事の引き合いはあるが、対応できる人材がいない」といった状況は、単に新しい仕事を受注できないだけでなく、今受けている仕事ごと人材豊富な他社や他地域に移管されかねない。

信州大学の理工系の学部・大学院の卒業生は長野県外への就職が約8割で、長野県工科短期大学校、長野高専の卒業生も引く手あまただ。地域の企業は技術系や情報系人材の確保に必死だ。

一方、県外に目を移せば、東信州出身の首都圏在住者や学生で、Uターン就職・転職を希望する者や、東信州で働きたいと思うIターン、Jターン希望者は確実に増えているが、地域企業とうまく出会えていないことが残念だ。

就職や転職のマッチングは、自治体単独ではなく東信州の広域の自治体が連携して取り組むべき急務の課題だ。行政と地域の企業が一体となり、地道に努力し継続的に取り組み、情報発信を続けることで、東信州地域での就労に興味を持つ若者が増え、実際の採用につながっていくはずだ。