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採択年度 <主幹機関>
上段:総括責任者
下段:プログラム代表者
<共同機関>
上段:共同機関責任者
下段:プログラム共同代表者
概要
令和2年度(2020年度) <主幹機関 神戸大学>
産官学連携本部
副本部長
坂井 貴行

産官学連携本部
シニア・ライセンシング&
ビジネスディベロップメントオフィサー
安田 崇

<共同機関 大阪工業大学>
研究支援・社会連携センター
センター長/大学院知的財産研究科 教授
杉浦 淳

研究支援・社会連携センター
シニアURA
北垣 和彦
 本事業の目的は、神戸大学および大阪工業大学において、5年後までに外部資金の間接経費や寄附金を原資とする継続的なGAPファンドやシード投資ファンドを運営・発展させ、継続的な起業活動支援を可能にすることである。
神戸大学と大阪工業大学に所属する研究者の技術シーズに基づく起業活動支援を通じて技術シーズやビジネスモデルのブラッシュアップを行うとともに、「大学発新産業創出プログラム(START)」の申請やベンチャーキャピタル(VC)へ橋渡しする。同時にさらなる技術シーズの創出につなげることで内閣府事業「スタートアップ・エコシステム拠点都市注)」の「グローバル拠点都市」に採択された「京阪神連携によるスタートアップ・エコシステム拠点形成」に貢献する。
具体的には、神戸大学と大阪工業大学が共同でGAPファンドプログラム、起業活動支援プログラムを構築し、試作品製作、追加データ取得などにより、STARTやVCでの評価や投資判断ができるレベルまでビジネスモデルをブラッシュアップする。
令和2年度(2020年度) <主幹機関 筑波大学>
副学長・理事/
国際産学連携本部 本部長
金保 安則

国際産学連携本部 本部審議役・教授
西野 由高
 筑波大学はつくばスタートアップ・エコシステム・コンソーシアムのメンバーであり、つくば地区の国立研究開発法人とも連携しながら、アントレプレナーシップ教育からベンチャー起業支援までの一貫した「大学発ベンチャー創出支援」を推進している。この知見・体制を活用し本事業の起業支援プログラムでは、本学教員などが有する起業シーズを開発研究段階から事業化段階へステップアップするための活動を、学外のプロフェッショナルのメンターと学内の起業支援人材がペアになりハンズオン型で支援する。それにより、起業成功確率を上げると同時に、学内でのメンターの育成も推進する。
大学発ベンチャーとの共同研究を積極的に進め、知財の創出を図り、さらには大学が新株予約権を持つことなどで、企業成長の支援とともに大学への資金還流の拡大を図る。それらの資金を次のベンチャー起業支援に供し、またベンチャー起業家も教育プログラムに参画することで、人材・知・資金を循環する総合的ベンチャーエコシステムの確立を進める。
令和2年度(2020年度) <主幹機関 早稲田大学>
副総長/リサーチイノベーションセンター 所長
笠原 博徳

リサーチイノベーションセンター
副所長/インキュベーション部門長
柴山 知也
 知財創出、ベンチャー起業・アクセラレーション、産官学連携、高付加価値製品創出、人材育成をスパイラルアップし社会への貢献を目指す早稲田オープンイノベーション・エコシステムを、本事業を駆動力として推進する。
経営・財務・法律など起業に必要なチーム構築支援を、本学ビジネススクールおよび成功企業を創立した経験豊かな校友、提携VCからのアドバイスも得ながら進め、質の高い活動支援プログラムの提供を目指す。
また、育成企業の世界市場への進出も視野に、米国のファンドおよびアクセラレータとも連携し、世界レベルの質を備えたベンチャー支援プログラムの確立を目指す。併せて、内閣府事業「スタートアップ・エコシステム拠点都市注)」の「グローバル拠点都市」に採択された「スタートアップ・エコシステム東京コンソーシアム」における活動を通じ、アクセラレーションの強化と戦略的な海外展開を図る。

注)スタートアップ・エコシステム拠点都市
日本の強みである優れた人材、研究開発力、企業活動、資金などを生かした世界に伍する日本型のスタートアップ・エコシステム拠点の形成を目指し、地方自治体、大学、民間組織などが策定した拠点形成計画を認定し、政府、民間サポーターによる支援を実施する内閣府の事業です。

■主幹機関、共同機関の採択研究開発課題
採択年度 研究開発課題名 研究代表者 概要
令和2年度(2020年度) コロナ渦における臨床実習の代替となる教育方法の検討 神戸大学
医学部附属病院
副看護部長
ウイリアムソン彰子
2020年度はCOVID19の感染拡大により看護学生の臨床実習の受け入れを中止せざるを得ないという想定外の状況となった。当院では、本学保健学科他6校から年間延べ約6600人日の実習生を受け入れており、これらの臨床実習の代替となる対応が求められた。臨床から模擬患者事例を提供し、学生は日々更新される情報から患者の変化を捉え、これまでの臨床実習と同様に日々の行動計画を立案し、学内の演習設備などで技術演習を実施することとした。臨床からの指導は、教員から送られてくる実習記録へのコメントやWEBカンファレンスにて対応し、臨床実習の代替とした。
この実習形態は、コロナ渦でも看護学生が学ぶ環境を保障し、アフターコロナには看護学生が学内でも臨床的な学びが得られる教育方法として活用され得るものであると考える。本プロジェクトでは、学生に電子カルテの閲覧に近い状況での情報提供を行うシステムを開発し、学生の臨床的な学びを促進する教育方法の構築と評価を行う。
令和2年度(2020年度) 消費者の深層心理を探求するための技法の開発
~コラージュ法に焦点を当てて~
2021年3月
「株式会社日本消費者深層心理研究センター」起業
神戸大学
人間発達環境学研究科
准教授
伊藤 俊樹
マーケティングリサーチにおいては、従来アンケート調査等を用いた量的研究が主流であったが、消費者の心理を質的に研究する流れも近年出てきた。本研究では、臨床心理学において人の無意識を知るために用いられる技法である投影法を用いることによって、従来の質的分析を更に一歩進めて、今まで探ることのできなかった消費者の深層心理・無意識を探る技法を確立することを目的とする。投影法には色々あるが本研究では、特に臨床心理学で用いられるコラージュ法を消費者の深層心理を探求する技法として応用し、消費者の深層心理・無意識を探求する技法として実証的に研究し、消費者の深層心理・無意識を探求する有効な技法として確立することを目指す。
令和2年度(2020年度) 乳幼児期手話言語獲得支援における映像教材の開発、ならびに動画配信のもたらす効果の実証 神戸大学
人間発達環境学研究科
教授
河﨑 佳子
聴覚障害をもつ乳幼児を中心に、手話言語の獲得を必要とする子どもたちとその家族を対象に映像教材を作成する。映像教材の内容、手話表現、よみとり通訳(日本語)の表現等について詳細な打ち合わせを行い、収録、編集作業を経て映像教材を完成させる。
完成した映像教材を、テスト配信によってNPOや協力施設が支援する家族に提供し、アンケート調査や聞き取り調査をとおして評価を得る。調査結果を分析して改善に役立てる。開発した映像教材は、教材内容を共同開発したNPOと協議の上、DVD販売やインターネット配信によってその商品化を検討する。
令和2年度(2020年度) 環境DNA分析手法を用いた生物調査手法の事業化に向けた研究 神戸大学
人間発達環境学研究科
准教授
源 利文
研究代表者の源は環境中のDNA情報を用いた生物調査手法の研究を最も初期から進めてきたパイオニアであり、現在も国内外の研究をリードしている。環境DNA分析の事業化については、すでに魚類の網羅的検出などの分析を提供している企業もあるものの、その分析精度にはばらつきがある。本研究では、パイオニアである神戸大学発の、高精度なサービスの事業化に向け、(1)コンタミネーションの防止策の導入による解析精度の向上、(2)関連業界からの要請の大きい、魚類以外の分類群を対象とした新たな分析手法の開発を行う。また、ビジネスモデルの策定に向け、潜在的な顧客からヒアリングを行う。
令和2年度(2020年度) 性ステロイドホルモン増大による新規2型糖尿病予防法の開発
〜免疫調節システムに着目した基礎的メカニズムの解明〜
神戸大学
人間発達環境学研究科
准教授
佐藤 幸治
加齢により血中の性ステロイドホルモン濃度は低下し、それに呼応して、2型糖尿病の発症率は増加する。糖尿病や肥満症の発症は炎症マーカーの上昇や免疫機能低下とも関連していること、性ステロイドホルモンは抗炎症作用を有することを踏まえると、性ステロイドホルモンが、炎症反応や免疫機能を介して糖尿病の病態を制御している可能性がある。これまでに、血糖値の低下に炎症反応を制御する遺伝子の増加が骨格筋糖代謝調節経路の活性化に関与していることを網羅解析により明らかにしている。本研究では、性ステロイドホルモン濃度を増加させる栄養成分であるジオスゲニンや筋収縮が、炎症反応を制御する関連遺伝子の増加を介して2型糖尿病の予防・改善に関与していると仮説を立て、2型糖尿病予防のための新たな生活習慣の改善策を提示する。
令和2年度(2020年度) 超音波振動を応用した体内埋め込み型医療機器ワイヤレス給電システムの開発 神戸大学
海事科学研究科
(兼) 未来医工学研究開発センター
准教授
三島 智和
ペースメーカや人工臓器など体内に埋め込まれた医療機器へ非侵襲にて電力を伝送する装置として,超音波振動を利用した非接触ワイヤレス給電(UWPT)システムを開発する。磁界共鳴方式と比較し人体への影響が少ない一方で,伝送電力の増大が実用化への課題となっている。その解決策として,共振形電力変換回路を新たに導入した小型・高効率・低ノイズのUWPTシステムを考案し,試作器を構築して人体を模擬した給電環境にてその実用性を評価する。本プログラムを通じて得た成果をもとに,埋め込み機器利用の患者および医療現場への実用化をはかる。
令和2年度(2020年度) 生体由来波形データおよび画像データを使用した疾患診断用マルチモーダル人工知能(AI)の開発
(プロトタイピングおよびバリエーション追加試験)
2021年7月
「株式会社Mediest」起業
神戸大学
大学院医学研究科
大学院生(循環器内科)
西森 誠
研究代表者は、医療情報の中で生体由来波形データ(心電図等)をベースとした人工知能モデルの開発・研究を行ってきた。また、複数のモダリティ(波形データおよび胸部レントゲン写真等の画像データなど)の医療情報を同時に使用する疾患診断用マルチモーダル人工知能モデルの開発・研究も行っている。今回は、本学附属病院の症例を用いて作成したAIツールの実用化にむけ、(i)学習サンプルデータの追加、(ii)アプリケーションの実装(プロトタイピング)、(iii)他院でのバリエーション追加試験、(iV)他疾患でのバリエーション追加試験を行う。
令和2年度(2020年度) 三角柱マルチリモコンの製品化事業 神戸大学
大学院保健学研究科
准教授
長尾 徹
マルチリモコンは複数市販されているが、多くはテレビ対応のみが多く、かつ、家電購入時に添付していたリモコンが破損した場合の代替えとして購入されていると予測される。テレビリモコンは地上波デジタル放送が開始されてから、多機能・多ボタン化しており、利用者が普段使わないボタンが存在したり、誤って押下した時に復帰する方法が分からないなど、高齢者等にとっては大変複雑な機器となっている。高齢者であっても容易に利用可能で、操作に知識や熟練を必要としないマルチリモコンを開発し製品化を目指している。
令和2年度(2020年度) CT画像解析に基づく大動脈解離のAI診断を用いた診断システムの開発 神戸大学
医学部附属病院
助教
辻本 貴紀
本研究では非造影のCT画像を基に大動脈解離を正確に診断するアルゴリズムを構築し、専門医の有無にかかわらず全ての施設で大動脈解離の正確な診断を行うことができることを目的とする。大動脈解離の診断では、診断の時間的制約が高く、地域による診断格差が致命的になりうる。この点において大動脈解離の診断アルゴリズムのいち早い確立が望まれる。当院での豊富な大動脈解離のCTデータ及び治療経過を基に高精度のアルゴリズムを構築し、CTの診断ソフトウェアの一つの機能として世界にシェアを拡大すれば、急性大動脈解離により命を失う患者を減らし、医療従事者の負担軽減にもつながる。そしてそのアルゴリズムを核とした大動脈解離のAI診断を用いた診断システムを開発することが目的となる。
令和2年度(2020年度) 高性能・超低消費電力プロセッサアーキテクチャの開発 神戸大学
大学院理学研究科
教授
牧野 淳一郎
本研究では、申請代表者がこれまで開発してきた高性能演算アクセラレータである GRAPEシリーズをベースに、その改良アーキテクチャを開発し、他企業に提供できる形にすることで商業化することを目指すものである。
既に、プリファード・ネットワークスと共同で開発した GRAPE-PFN2 (製品名としては MN-Core、また計算機システムの名称はMN-3)は推論だけでなく学習にも対応したAI(深層学習)向けプロセッサとしては現在世界最高の 1.2Tops/W(1 ワットあたり1 秒に1.2 兆演算)の電力あたり性能を実現した。また、汎用のプロセッサとしても、消費電力あたりの性能のランキングであるGreen500の今年6 月のリストで 21.1Gflops/W を達成し、第一位となった。
本研究では、GRAPE-PFN2のアーキテクチャにさらに改良を加え、コンパイラ等のソフトウェアスタックとともに提供可能とすることで、高性能計算のためのプロセッサシステムの基礎を作ることを目標とする。
令和2年度(2020年度) 可食性コーティングに用いるフィルム開発 神戸大学
農学研究科
教授
野村 啓一
青果物の貯蔵法としては,CA貯蔵やMA貯蔵が広く行われているが,それぞれ大掛かりな設備が必要なことや,化石燃料を使用するなどの問題点がある。可食性コーティングとは,生分解性の可食性薄膜フィルムで青果物をコーティングし,その貯蔵期間の延長を試みる方法で,SDGsが掲げられている今日にふさわしい貯蔵法といえる。特にコーティング素材としてペクチンなどの食品産業廃棄物由来の多糖を用いることで,より環境にやさしい貯蔵法の開発につながる。しかしながら,用いるフィルム素材と青果物の組み合わせに関する一般則がなく,その手法の開発は極めて効率が悪い。本研究では,モデル系で種々のフィルムの大まかな特性を解明し,その結果に基づいて実際の青果物に適用・解析し,一般則を明らかにするとともに,食品全般への応用の可能性も明らかにする。
令和2年度(2020年度) ヒトiPS細胞の心筋細胞分化に及ぼす
血管新生促進ゲルの開発
神戸大学
工学研究科
准教授
大谷 亨
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から心筋細胞を分化誘導する分子メカニズムや効率の良い誘導方法の開発は、体内正着度に優れた正常な心筋細胞製品化に貢献すると考えらる。研究代表者はこれまでに、ポリエチレングリコールとヒアルロン酸の組み合わせたヒドロゲルを用いて細胞成長因子を生体内に埋植することによって、動物の体内において血管内皮細胞なしで血管新生を効果的に誘導し、細胞分化が誘導させることを世界で初めて明らかにしている(特願2018-89002)。本研究では、この予備的成果をもとに細胞成長因子のゲルからの放出性と細胞増殖との相関性を明らかにするために培養細胞増殖実験を行う。さらにiPS細胞から分化誘導された心筋細胞に対するゲルの影響を検証するする。これらより、血管新生促進ゲルのパラクライン効果を利用した再生医療の臨床応用への足がかりとなる効果を検証する。
令和2年度(2020年度) 気象モデルWRFを用いた洋上風況調査手法の実用化
2020年11月
「レラテック株式会社」起業
神戸大学
海事科学研究科
教授
大澤 輝夫
洋上風力発電所建設に向けた風況調査においては、数値モデルを用いて風況シミュレーションを実施することが一般的になりつつある。これまで陸上の風況調査で多くの実績を有する数値流体力学(CFD)モデルに比べて、風況が大気安定度に大きく依存する洋上においては、熱力学的過程を考慮できる気象モデルの使用が合理的であると考えられる。しかしこれまで両モデルの洋上風況推定精度を直接的に比較した研究例はほとんどない。そこで本研究では、申請者らが研究を進めている気象モデルWRF(the Weather Research and Forecastingmodel)の精度をCFDモデルと比較することにより、その有用性を立証すると共に、WRFを用いた洋上風況調査の実用化に向けた実務環境整備に取り組む。
令和3年度(2021年度) 機能性内部空間を有する環状ペプチドライブラリーの作成とその変異型コロナウイルス不活化への適用 神戸大学
大学院理学研究科
准教授
田村 厚夫
ペプチドを安定な形で環状化し、種々の大きさ(直径)および化学的性質を持つ配位空間を形成させ、任意の標的物質を捕捉可能なライブラリーを作製する。有効性の検証のため、コロナウイルスのスパイクタンパク質中、変異の起こりにくい領域のヘリックス構造部分と結合し、変異型に対しても有効なウイルス不活化ペプチドを創製するための第一歩とする。さらに、環状ペプチドの内部および外部の配位空間の多様性を示すため、通常の生体物質では結合困難なレアメタルへの選択的結合を実証する。これら機能性ペプチドの人工設計技術を用いた製品化、および顧客のニーズに基づくペプチド設計支援という2つのビジネスモデルを構築する。
令和3年度(2021年度) 人工生体膜チップの開発 神戸大学
バイオシグナル総合研究センター
准教授
森垣 憲一
本研究は、生体膜を模倣した人工生体膜チップを、基礎研究や診断に用いられる素子として事業化する検討を行う。研究代表者は、ガラス基板表面にポリマー脂質膜と生体脂質膜をパターン化した人工生体膜と、厚さ100nm以下のナノ空間を独自技術として開発した。本研究は、事業化に適した人工生体膜の形態、作製技術について知見を得ることを目指す。また、疾患マーカーを、高感度、高精度に検出できる1分子診断技術を開発する。これらの検討を通じて、ポリマー脂質膜チップと1分子診断技術という革新的技術シーズを事業化する道筋を見出したい。
令和3年度(2021年度) 人流ビッグデータの効率的な活用を目的とした
フレームワークの開発
神戸大学
大学院工学研究科
特命助教
安田 昌平
近年、スマートフォンの普及や情報通信技術の革新により、人々の移動・滞在を記録する人流データが豊富に収集されるようになった。人流データは都市や交通などの多様な分野においてその活用が期待されている。しかし位置座標の点列形式で取得される人流データは、道路地図データへの紐付け処理等を行わなければ数理モデルの活用が困難な上、データサイズが膨大になる傾向のある、扱いの難しいビッグデータである。本研究課題は、実社会における人流データの活用を促進するため、機械学習や空間統計学を用いて人流データの特徴量を効率的に学習し、交通シミュレーション等の数理モデルを容易に活用可能とするフレームワークを開発することを目的とする。
令和3年度(2021年度) 食のバリューチェーンを対象としたシステム情報技術の実世界展開 神戸大学
大学院システム情報学研究科
教育研究補佐員
舟橋 健雄
本研究は、本学大学院システム情報学研究科・藤井信忠准教授が研究開発し、個別の企業や農業現場でも具体的な成果が出始めているシステム情報技術を、飲食サービス業や農業を中心とした食のバリューチェーン全体に汎用化した形で適用し、最適な人材配置や意思決定を支援し、生産性向上に貢献するコンサルティングサービスとしてビジネス化することを目指すものである。
これにより、コロナ禍で人員を最小限にしながら最大の顧客満足度を目指す飲食サービス業や農家の意思決定・収益改善に資するとともに、ポスト・コロナ時代における新たな大学発ビジネスの姿を探るものとする。
令和2年度(2020年度) 光照射によるカーボンカプセル材料創出法の開発 大阪工業大学
工学部 応用化学科
教授
藤井 秀司
カーボンカプセル材料は、優れた電気特性を有し、比表面積が大きく表面機能の増幅が可能であるため、先端工業分野において機能性材料として注目を集めている。本研究は、光の照射というシンプルな操作によるカーボンカプセル材料創製法の確立を目的とする。具体的には、熱分解性高分子粒子の表面にカーボン材料前駆体である共役系高分子を被覆したコアシェル粒子を合成し、これに光を照射することで共役系高分子の発熱・炭化、およびコア部の熱分解除去を同時に引き起こし、カーボンカプセルの合成を行う。さらに起業化を視野に入れ、種々の化学組成、サイズ、壁厚みを有するカプセルのライブラリーを作製する。
本研究における技術開発を通じて創業する大学発ベンチャーとして下記3種の形態を想定している。
1. 当該技術開発によって生じたプロセス特許のライセンスベンチャー
2. 当該技術開発によって開発されたプロセスを具現する製造ライン販売ベンチャー
3. 当該技術開発によるプロセスを利用し合成する材料販売ベンチャー
令和2年度(2020年度) 農業生産現場における経営改善のためのIoTデバイス、シミュレータの開発 大阪工業大学
工学部 環境工学科
教授
皆川 健多郎
農業の担い手不足や耕作放棄地の増加が問題となっている農業生産現場で必要となる技術の開発と実装を行い、それらを用いた効率的な農業経営の改善についての研究を実施する。本研究は、①安価なIoT(InternetofThings)デバイスの開発、②蓄積されたデータを解析するシミュレータの開発、ならびに③最適な作業計画を提案することにより、日本各地の農業の労働生産性と土地生産性を向上させることを最終的な目標とする。本研究では、500枚以上の圃場を有する大規模農業生産法人の協力のもと実地検証を行う。「GAPファンド」による研究実施期間終了後は、本提案の研究成果をもとに大学発ベンチャーとして法人設立することを予定し、本研究シーズが多くの農業生産法人へ広く用いられるように技術移転を目指す。
令和2年度(2020年度) 「機能性表示食品」取得を目指した臨床試験研究と成果物・検証プロセスの社会実装・事業化 大阪工業大学
工学部 総合人間学系教室
講師
西脇 雅人
本研究では、天然白ハチミツの定期摂取効果を検証する大規模臨床試験と更なる食品成分の検証を進め、科学的根拠を蓄積した上で、消費者庁への「機能性表示食品」の申請・認可、食品販売への関与を目指す。また、より科学的根拠が蓄積された後には、「特定保健用食品」への申請・認可を目指す。また、こうした基礎から臨床までの一連の研究による科学的根拠の創出とこの認可申請プロセスは、企業が「機能性表示食品」の認可申請および認可取得を目指す過程において、極めてニーズが高く、申請者らの研究成果の直接的な活用が想定される。「機能性表示食品」は、生鮮食品を含め、ほぼ全ての食品(ただし、一部の食品のみ例外がある)が対象となることから、今後は、特定の大企業のみならず、食品系・医薬品系・化粧品系の中小企業や個人からの機能性表示の申請希望がより増加する可能性が高い。そのため、「機能性表示食品」や「特定保健用食品」取得のための臨床研究や関与成分の定性・定量、および作用機序の考察を全面的に委託・代行・指導・サポートすることで、本学の研究環境とそこでの研究成果を最大限利用した検証プロセスの社会実装・事業化を最終的に目標とする研究・事業計画である。最終的に、例えば、既存の臨床試験・治験代行及びサンプル分析会社として事業化することをイメージしている。将来的には、食品分析からDNAの分析まで、より専門的な分析を加えることが可能と予想される。
令和3年度(2021年度) ペプチドを基軸とする神経障害性疼痛治療薬の開発 大阪工業大学
工学部 生命工学科
教授
芦高 恵美子
糖尿病やがんなどに伴う神経障害性疼痛は、アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬やモルヒネなどのオピオイド鎮痛薬が効かない難治性疼痛である。申請代表者らは、神経ペプチド・ノシスタチンが髄腔内投与により神経障害性疼痛に特徴的な触れることが痛みとなるアロディニアを抑制することを見出した。さらに、ノシスタチンに由来するペプチドとその誘導体を経口投与すると、神経障害性疼痛を抑制することを見出した。本研究では、神経障害性疼痛に対するノシスタチン由来ペプチドの経口投与の創薬に向け、ペプチドの体内動態と作用機序を検証し、その有効性を明らかにする。また、ノシスタチン由来ペプチド含有食品を探索し、機能性食品による疼痛管理の可能性を検証する。これらの研究成果を基に、大学発新産業創出プログラム(START)への申請や製薬や食品会社との共同研究を経て、ペプチドを基軸とする神経障害性疼痛の創薬と機能性食品の創出を目指す。
令和3年度(2021年度) 分散センサに基づく危機管理AIシステムの実現、及び事業化 大阪工業大学
情報科学部 情報知能学科
教授
尾崎 敦夫
大規模なイベント会場や商業施設等にセンサを分散配置し、対象空間内の人数分布および人流をリアルタイムに取得することで、混雑状況を把握および予測する。そのデータを、三密回避等の感染症対策や、有事(地震や台風、水害等)の際の、安全で効率的な避難誘導などのために活用する。また、平時においても、このデータを、店舗の最適配置や個別イベントの適時適所開催等を行うために活用する。このように平時~有事において、来場者の安全・安心や、イベント・施設運営者の効率的な経営を支援するための方式・システムを開発し、システムのレンタルと情報提供を行うサービスプロバイダーでの起業を目指す。
令和2年度(2020年度) 重症虚血性脳卒中で生じる活性酸素種を標的としたレドックスナノ粒子による神経保護療法の開発 筑波大学
医学医療系
講師
丸島 愛樹
脳主幹動脈が閉塞する重症虚血性脳卒中では、再開通治療後に急増する活性酸素種が脳虚血再灌流障害を起こし、転帰不良となる。レドックスナノ粒子は、過剰に産生された活性酸素種を効果的に消去できる神経保護薬として開発され、マウス脳梗塞モデルにおいて死亡率減少、脳梗塞抑制、神経症状改善効果を示した。その機序は、ナノ粒子が脳梗塞病変部において血液脳関門と神経細胞の細胞質において作用する神経血管保護効果であった。令和2年度SCORE事業では、ヒトへの外挿性が高い治療モデルと評価系のサル脳梗塞モデルを用いて、薬剤の脳梗塞病巣への投与法を確立し、有効性と安全性試験により非臨床POC取得を取得する。
令和2年度(2020年度) 受動型姿勢変換を実現する外骨格機構を有する立位移動車椅子の開発
2021年4月
「Qolo株式会社」起業
筑波大学
システム情報系
教授
鈴木 健嗣
研究代表者は、世界で初めて受動要素により随意的な立位・座位姿勢変換を実現し、全く新しい立位移動車椅子(Qolo)の研究に従事してきた。これによりユーザの残存機能を最大限に活用することで、随意的な姿勢変換を実現し、生体に親和性の高くかつ経済的にも優れた新しい製品の創出を目指す。これまで、多くのエンドユーザ試験により安全性と実用性を示してきた。この技術を社会実装するため、本研究開発では、1)ユーザヒアリングと当該分野の専門家によるコンサルテーションを含めたビジネスモデルの精緻化、および、2)ビジネスモデルの妥当性向上に寄与する試作機の原価低減、および乗員のみならず周囲の人々の安心感検証を行うための試作機を構築する。
令和2年度(2020年度) 創薬支援プラットフォームの構築と天然物由来創薬ライブラリの開発
2021年4月
「MED R&D株式会社」起業
筑波大学
生命環境系
教授
礒田 博子
天然物由来創薬開発を通じて持続可能な健康社会を実現するという課題を解決するために、天然化合物あるいは天然物由来化合物の機能性研究の成果を基に、機能性評価解析手法である40以上の多様なバイオアッセイ(抗酸化、抗炎症、神経機能、生活習慣病予防、皮膚機能、抗老化、安全性等)、抽出・成分分析、疾患モデルマウスを用いた前臨床試験、ヒト組織を用いた動物試験代替試験、ヒト介入試験までの一気通貫型の創薬支援プラットフォームの構築を行い、医薬品企業などを顧客とした創薬支援ビジネスについて検討する。 
また、機能性エビデンスを獲得している食薬資源由来天然化合物ライブラリを基に、天然物創薬シーズの開発と製薬企業等への導出に向けて検討する。
令和2年度(2020年度) 認知機能評価のための普及型重心動揺測定システムの開発 筑波大学
医学医療系
准教授
矢作 直也
重心動揺計測は、通常の診療において、めまい・平衡障害の病巣診断のために行われることが多いが、申請者らは、重心動揺計を用いた新たな計測指標を発明し、その指標が認知機能(高次脳機能)の評価に有用であることを示した(特許出願済み)。本研究開発課題では、この発明に基づき、認知症の早期発見や予防のためのバランストレーニングの普及に重心動揺計測指標を活用する、ヘルスケアの新しいビジネスモデルの創出を目指し、普及型(廉価版)の重心動揺測定システム(荷重変動を測定する検出器とその荷重信号を記録・分析するデータ処理系)を開発することを目的とする。
令和2年度(2020年度) ポリマーマイクロビーズの代替としてのシルクマイクロ球体 筑波大学
数理物質系
教授
山本 洋平
SDGsの実現に向けた活動と相まって、マイクロプラスチック削減の動きが活発化している。本開発研究では、合成ポリマービーズの代替として、天然素材であるシルクからなるマイクロ球体について検討する。シルクマイクロ球体を使用することにより、洗浄廃液による環境負荷の低減、人体へのアレルギー反応等の低減、光の散乱、再帰反射、吸収による美白、紫外線防護効果などが期待できる。本課題では、シルクフィブロインからなる球状マイクロ構造体の形成に関して特許化し、大スケールでの製造プロセス開発を行う。また、シルクマイクロ球体の光学特性を利用した化粧品や日用品への添加による効果を示し、実用化に向けた検討を行う。さらに、シルク以外の天然ポリマーによるマイクロビーズ形成と応用についても検討する。
令和2年度(2020年度) ボール測定技術を実装したサッカー選手コーチングサービスの開発 筑波大学
体育系
教授
浅井 武
本研究では,画像処理技術と機械学習技術を連携させ,飛翔するサッカーボールの軌道,速度,回転数を,動画の取り込みから自動的に計測する,スマートフォン(スマホ)によるサッカーAIコーチングのアプリを開発,実装し,スマホによるサッカーパフォーマンスの向上を図る。また,単に計測結果を示すのみでは,プレーヤの育成,成長に寄与することは難しいと考えられる.そこで,本システムでは,筑波大学サッカーコーチング研究室並びに,蹴球部のコーチングメソッドを基盤としたスマホによるコーチングサービスを実装し,キッズからシニアまで,様々なレベルのパフォーマンス向上に寄与する.さらに,本研究のボール計測技術のアプリ開発(スマホ)を基盤とした、効果的なサービスモデル、ビジネスモデルの検討を進める.
令和3年度(2021年度) 神経系の操作による冬眠様状態の誘導法を利用した人工冬眠サービス事業 筑波大学
医学医療系
教授
櫻井 武
われわれはQニューロンと名付けた少数の視床下部神経細胞の操作により、本来ならば冬眠をしないマウスやラットに冬眠様の状態(QIH)を誘導することができることを示した。これは、人工冬眠に道を拓く研究であると考えられる。ここでは、将来のヒトへの冬眠様状態の導入を目的としてQニューロンを興奮させる薬剤を開発するための分子標的の同定とそれに作用する薬物の探索、効果の検証、およびQニューロンを興奮させうるデバイスの開発を行い、製薬会社へのライセンシングを念頭に、マウスやラット、サル、競走馬や家畜などへのQIH導入、救急医療や慢性疾患治療への応用、ヒトへの人工冬眠サービスを見据えたビジネスプランをブラッシュアップする。
令和3年度(2021年度) 人工知能を利用した見逃しも見落としも防ぐ膀胱内視鏡検査支援システムの事業化 筑波大学
附属病院 泌尿器科
病院講師
池田 篤史
膀胱がんの診療に必須の膀胱内視鏡検査は、客観性が乏しい。観察記録は実施した医師の技術や経験の差により、その質にばらつきが生じており、検査画像の正確な位置や付随情報は、医療者間の共有に不向きである。私たちは、膀胱内視鏡検査時の漏れによる“見逃し”、観察していたのに診断できなかった“見落とし”を防ぐ膀胱内視鏡検査支援システムの技術開発を行っており、泌尿器科専門医と同等レベルの診断精度を確認している。膀胱内視鏡システムにプログラム医療機器として組み込むことで、医師の検査を支援し、内視鏡メーカーに対するライセンシングとクラウドベースの従量課金によるビジネスモデルに基づく事業化を目指す。
令和3年度(2021年度) 細胞培養(培地)の最適化に特化した技術推進と事業化 筑波大学
生命環境系
准教授
應 蓓文 (イン ベイウェン)
網羅的実験と組み合わせたデータ駆動式の培地最適化技術の実用化を目的とする。細胞培養を行い、得られる膨大なデータセットに機械学習を適用することにより、培養目的や細胞種類に合った最適培地の構成を予測する。データ蓄積により、予測精度の高い人工知能(学習モデル)を構築する。培養実験の設計から予測までの一連を標準化し、プラットフォーム化することにより、細胞培養の最適化サービスを提供する。これにより、業界伝統である一社で完結する細胞培養を水平分業し、新しい培地最適化市場を創出する。培地最適化に特化することで、潜在的な競合各社と差別化し、細胞培養の標準化に向け、権威的なコンサルティングサービスを提供する。
令和3年度(2021年度) バイオ医薬品等の非侵襲的経上皮薬剤投与を可能にする可逆的タイトジャンクション開口剤の開発 筑波大学
生命環境系
微生物サスティナビリティ研究センター
教授
臼井 健郎
バイオ医薬品は従来の小分子医薬品よりも特異性と活性の高さで有意性がある反面、その投与には注射・点滴等の肉体的・時間的負担を伴う侵襲的手法が必要なため、患者のQOL低下を招いている。この解決法の一つにタイトジャンクション(TJ)の可逆的開口剤開発がある。TJは皮膚や粘膜等の上皮で細胞同士を強く接着することで、体外の異物への障壁として機能する一方、バイオ医薬品等の難吸収性物質の吸収障壁となっている。TJを一時的、かつ局所的に緩めることで、経皮・経肺・経粘膜等の侵襲性が低く、かつ汎用性の高い投与が可能となると考えられる。本研究開発では、天然化合物MA026をベースに開発を行う。また、ビジネスモデルとしては、製薬企業や化粧品の製造企業へのライセンス提供を行い、医薬品の経皮・経口製剤化やスキンケア等化粧品の有効成分を効率よく吸収させる高機能化粧品開発を通じて患者や一般消費者へのサービス提供を行う。
令和3年度(2021年度) アクセシブルな歩行リハビリテーションシステム 筑波大学
システム情報系
教授
矢野 博明
本研究開発では、病院や自主リハビリテーション(以下、リハビリ)施設を想定顧客として、現場での受容性を高めた歩行リハビリシステムをPOCとして開発する。本システムは、主に脳卒中で麻痺が残った患者の足を健康な人と同じ軌跡上を移動させることによって歩行機能の再獲得をサポートするもので、ベルトドライブによる静音化や機構変更による利用者や理学療法士のアクセス性の向上、装置と制御機器をモジュール化して分解組み立てを容易にすること、体重免荷機構による安全性の向上、外観デザインを柔らかい印象のものに改良する。これらを短期に開発し、想定顧客へのデモンストレーションやインタビューを元に、ビジネスモデルの構築及び実用化への道筋をつける。
令和3年度(2021年度) 多品種少量の単純作業の置き換えに特化したロボットシステムの開発と実証実験 筑波大学
理工情報生命学術院
システム情報工学研究群
知能機能システム学位プログラム
博士前期課程2年
樋口 翔太
人手不足の解決策とされるロボットによる自動化は重工業やエレクトロニクス産業では進む一方で、とりわけ食品・化粧品・医薬品などの三品産業では進んでいないことが課題となっている。現在のメーカーが発売するロボットを用いてSIerが導入するロボット導入の産業構造は、重工業等の大量生産のニーズに対応してきたが、同様に三品産業でニーズの高い少量多品種の自動化を考えると、コストや専門知識、設置スペースが必要であることが導入障壁となっている。本研究開発課題では、工場ラインの包装・充填(ピックアンドプレース)に自動化対象を絞り、同一アルゴリズムで多品種少量生産の自動化が可能なロボットを開発することで、インテグレーションの工数を大幅に削減するなどして導入障壁の解消を目指す。
令和2年度(2020年度) 人混みでも安全に移動できる自律移動サービスロボットの事業化検証 早稲田大学
理工学術院総合研究所
主任研究員(研究院准教授)
亀﨑 允啓
人との共有空間(特に、駅構内等の混雑環境)を安全かつシームレスに動ける自律移動サービスロボット(Mobile ServiceRobot:MSR)の早期実現が期待されているが、人を最優先として「回避と停止」のみを行う従来の移動ロボットでは、根本的にこれに対応できない。そこで申請者は、人や環境から(へ)の身体的接触の許容を核に、人とロボットの相互譲り合い理論に基づく移動基盤技術「Human-SymbioticNavigation Platform and Service (H-SYNAPSE)」を提案し、その有用性を確認してきた。本課題では、事業化の鍵となる、適用環境に応じたパラメータ調整手法の整備、多様な環境(展示会場、食堂等)で受容性評価、運搬や案内等を実施するMSRの市場・顧客調査から、事業化検証を行う。
令和2年度(2020年度) アンチエイジング創薬に特化した研究開発支援事業モデルの構築と検証 早稲田大学
人間科学学術院
教授
千葉 卓哉
アンチエイジング物質のスクリーニング技術とアンチエイジング創薬の標的分子に関する技術を活用し、新薬開発を中心としつつ、機能性食品や機能性化粧品開発も含めた総合的なアンチエイジング関連の研究開発を支援する事業の構築を目指す。本研究では、スクリーニング系の性能向上と医薬品リード化合物、および核酸医薬・抗体医薬などのバイオ医薬品候補の選定を行い、事業化可能性の拡大を狙う。同時に、関連する市場調査、医薬品、食品、化粧品メーカーなど想定顧客へのヒアリングを行い、適応可能なプロダクトの発案および事業モデルの構築と検証を行う。
令和2年度(2020年度) アニマルストレスセンサー 早稲田大学
ナノ・ライフ創新研究機構
上級研究員
大橋 啓之
動物の唾液から簡便にストレスホルモンを検出しその変化を分析し適切な情報フィードバックを行うことにより、動物たちにストレスがもたらす様々な異常を事前に捉えて解消するセンサーを開発する。このセンサーは、10マイクロリットルというわずかな唾液等の分泌物から1分以内に複数種類の分子マーカーを同時検出するもので、すでに人の唾液を用いた基礎実証実験に成功している。この技術の事業化予備調査では畜産・ペット業、および魚養殖業向けに有望な市場が存在することが判明した。本研究では、ビジネス化に必要なセンサーばらつき要因の解明、および動物の唾液から効率的にストレス物質を検出するためのセンサモジュール開発を行い、牛を用いた実証実験を行うことで事業化の準備を進める。
令和2年度(2020年度) アミノ酸ハイブリッド型食塩の機能と用途開発の検証 早稲田大学
理工学術院
教授
中尾 洋一
われわれが独自に開発した『アミノ酸ハイブリッド型食塩』は、海底湧海水を原料としてにがりを取り除くことなく製塩したものであり、海水のミネラル成分組成を損なうことなく、かつ塩化マグネシウムによる苦みを抑えたおいしい塩となっている。本技術により、減塩効果による血圧降下作用が期待でき、にがり成分による便通改善や骨粗しょう症予防などの機能性も期待できる“おいしい塩”の製造が可能となった。本研究開発では、この『アミノ酸ハイブリッド型食塩』を機能性食品へと応用展開するために用途開発と成分組成の最適化を目指す。
令和2年度(2020年度) 高効率な細胞内物質導入スタンプおよび顕微鏡搭載システムの事業化検証
2021年7月
「ハインツテック株式会社」起業
早稲田大学
大学院情報生産システム研究科
准教授
三宅 丈雄
本提案は,従来機器による実現が困難であった細胞内への物質導入および細胞からの物質抽出を実現する複合ナノチューブ薄膜とスタンプキットの開発に加え,市販の顕微鏡に搭載可能なスタンピングシステムを事業化する取り組みである.本課題で利用するコアな技術は,申請者が単独特許として権利化した技術シーズを利用するものであり,主にライフサイエンス分野の研究開発者に利用して頂く試作機を開発することを具体的な目標とする.さらに,開発サポート機関が主催するハンズオン的支援やアクセラレータープログラムに参加することで,最終的な製品「細胞内物質導入スタンプおよび顕微鏡搭載システム」を事業化するための市場調査やライフサイエンス機器としてのコンセプトを決定することで,本研究課題を完成させる。
令和3年度(2021年度) 感温塗料計測による半導体熱設計の革新 早稲田大学
創造理工学研究科 総合機械工学専攻
准教授
松田 佑
急速なIoT化の進行によりパワー半導体デバイスをはじめとした半導体関連の市場が急速に拡大している。半導体デバイスは熱に弱いため、メーカー各社は高品質かつ熱に強い半導体デバイスを量産するために多額の資金を投じている。しかし、既存の温度計測法では半導体からの発熱を部分的にしか計測することができないので,短期に効果的な熱設計を実施することが難しい。一方、申請者は機器表面全体にわたって温度を高精度に計測・可視化することができる革新的な技術シーズを有している。そこで本研究開発では、革新的熱計測技術で半導体デバイスの熱設計が抱える課題を解決し、半導体デバイスの設計開発および量産プロセスを革新する事業を創出するための応用開発を行う。
令和3年度(2021年度) 鉄鋼部材の塗装前工程を革新する自動研磨ロボットの事業化 早稲田大学
理工学術院
准教授
石井 裕之
鉄鋼は、強度、加工性、経済性において優れており、さまざまな機械や構造物の材料として幅広く使用されているが、酸化が発生するために塗装が必要不可欠となっている。家電や自動車などの比較的小型の機械の鉄鋼部材の塗装工程はすでに十分に自動化が進んでいるが、建設機械や橋梁、船舶などの大型の機械や構造物の塗装工程は、作業員が各種工具を使って人力で行っているのが現状である。これらの現場はいわゆる3Kの労働環境であり、その自動化が求められている。そこで申請者らは、大型鉄鋼部材の塗装前工程を革新するための自動研磨ロボットを提案する。申請者らは、すでに鉄鋼部材研磨ロボットの試作機の開発に成功しており、これを技術シーズとして、その事業化に取り組む。
令和3年度(2021年度) 耐海水性電気2重層容量を利用した海中通信 早稲田大学
基幹理工学部 電子物理システム学科
教授
川原田 洋
世界規模の海底地質調査、海洋生物生態調査等の海洋探査が盛んになり、また海中ドローン、マリンレジャー等の水中アクティビティ市場が2023年には5000億ドル以上に成長する。これまで超音波や可視光による海洋通信は存在するが一長一短である。本提案では、海水中に入力信号(矩形波)を信号電極及び検出表面での直列の電気2重層容量と抵抗からなる微分回路にてパルス信号検出することで100KHz以上1GHz程度までのデジタル通信技術を開発する。対象とする波動は従来の超音波、電磁波ではなく、プラズマイオン波である。現在、入力電圧±1Vで塩水を満たしたチューブでは25mの1MHz信号伝搬に成功している。海水への入力形状、伝搬形態、検出技術の工夫により、海水中自由空間での25m以上の通信を可能とし、個々のシステムに整合する通信回路を提供するベンチャー企業(売上1億円規模)の設立を考える。
令和3年度(2021年度) コオロギにおける有用共生微生物スクリーニング法および効率的な微生物給餌法の開発 早稲田大学
理工学術院
教授
朝日 透
コオロギは、家畜・養魚用飼料や食品における次世代の代替動物性タンパク質源として注目されている。現在、コオロギを起点とする低環境負荷かつ持続可能な「循環型食料生産」のために、コオロギ向けのエコフィードとして穀物や加工食品の残渣の利用が検討されているが、低い飼料効率が問題となっている。そこで本研究では、エコフィード成分を効率良く分解する腸内細菌の新規スクリーニング法の確立を目指し、本法により単離した細菌の効率的なコオロギへの給餌法を検討する。研究開発実施期間終了時期に本成果に基づく特許取得を目標とし、次世代動物性タンパク質生産における腸内プロバイオティクス戦略を先駆けて確立する。顧客は、昆虫食を主要ビジネスとして展開する企業や欧米・東南アジア諸国でコオロギファームとする。
令和3年度(2021年度) 気相で保存できそのまま使える高分子とタンパク質の複合化分子認識・センシング材料の開発 早稲田大学
理工学術院
教授
武田 直也
酵素や抗体などのタンパク質は基質特異性や結合能に優れるため、機能素子として用いることで高性能な分子認識・センシング材料の開発が期待できる。一方で、通常、タンパク質は水和状態で機能を発現するため、一般的には溶液系で用いられ気相系での使用は難しい。また、溶液中であっても長期の安定保存は容易ではなく用事調製を要し、製品開発での大きな課題となる。
本研究では、タンパク質を高分子と複合化させてさらに適切な形状へと加工することで、安定保存が可能、かつ気相で利用可能な物質認識・センシング材料を創製する。具体的には、低侵襲な代謝の評価や疾病の診断につながる気相成分の計測が可能なセンサーの開発や、気相中の標的物質を効率的に捕捉したり除去したりできる物質認識材料の開発、を実施する。
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