あなたが主人公! 家族で考える遺伝情報と未来の選択
日本認定遺伝カウンセラー協会
9月12日(土)14:00〜15:30 4階オープンスペースD
出展レポート
提起した問い・目指した未来像
提起した問い
「出生前検査を受ける・受けない」といった一つの答えを求めるのではなく、胎児の遺伝情報を知ること、知らないことにはどのような意味があるのか。また、異なる立場や価値観を持つ人が、それぞれ何を大切にしながら選択していくのかを問いかけた。ロールプレイのなりきり体験を通して、自分とは異なる立場の人の思いを想像し、「自分だったらどう考えるか」を考えてもらった。
目指した未来像
遺伝や出生前検査について特別な人だけの問題とせず、誰もが正しい知識をもとに考え、互いの価値観を尊重しながら対話できる社会を目指す。子どもたちが「人と違う考えがあっていい」と気づき、自分や家族、そして誰かの人生に関わる選択について、主体的に考えられる未来に繋げたいという思いで本ワークショップを企画した。
参加者との対話から生まれた意見や気づき
参加者との対話では、出生前検査をめぐる選択には、単純な正解があるわけではなく、一人ひとりの思いや価値観が深くかかわることへの気づきが多く聞かれた。「産みたいという気持ちと不安な気持ちをどのように折り合いをつけたら良いのかという葛藤がある」という意見からは、検査の選択の背景にある複雑な心情への理解がうかがえた。また、「出生前検査を受けるか受けないかを決めた後、もし病気があったらどうするかは、両親だけでは決めきれない問題だと思った」という意見から、家族だけでなく医療者や周囲の人とともに考える必要性についても考えが広がった。さらに、ロールプレイを通してそれぞれの考え方を尊重する難しさを実感する声もあり、異なる価値観に触れ、対話することの重要性を共有する機会となった。
対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望
「遺伝情報を知る場面や新たな技術に出会ったとき、あなたが大切にしたいと思うことは何か」を問いかけたところ、参加者からは、情報を得た後の向き合い方や周囲との関わりについて多様な意見が寄せられた。一人で抱え込みすぎず、周りの人を頼ること、産む・産まないという決断について、後悔のないように時間をかけて考えたいといった意見からは、重要な選択を一人で背負わず、時間をかけて考え、周囲と対話することの大切さが示された。また、「遺伝情報はあくまでも自分や赤ちゃんの一部であり、それを知った上で、どう豊かな人生を送れるようにするかを考えたい」という意見もあり、遺伝情報を人生そのものと捉えるのではなく、自分らしい未来を考えるための一つの情報としてとらえる視点が得られた。今後も科学技術、医療技術や遺伝情報を正しく知るだけでなく、それぞれの価値観を尊重しながら対話できる場を広げていきたい。
当日の様子