C1215地球・環境・未来を守る

みんなででっかい天気図を描いてみよう!!

劇団お天気しるべ

9月12日(土)15:30〜17:00 4階オープンスペースC

出展レポート

提起した問い・目指した未来像

出展者は気象予報士だけで結成したアマチュア劇団であり、アカデミアに属しているわけではないが、天気のこと、気象予報士のことをもっと皆さんに知っていただきたい、という思いで活動している。
今回の対象は小学生(1年生から6年生)に設定した。その理由は、サイエンスとしての気象学への興味以前に、空を見上げればそこにある身近な自然に気づいてもらいたい、そして天気は面白いものだということを小さい子に知ってもらいたいという動機から来ている。そのため、難しい科学の話はできるだけ抜きにして、天気図を切り口に、毎日目にするであろうテレビなどの天気予報への興味を抱き、防災意識や、もしかしたら将来気象学を志したり気象予報士へのあこがれを持ってもらいたいというものであった。そして最後に、天気予報は明日を予測する科学、未来を覗くタイムマシンだ、というメッセージを持ち帰ってもらうことを目指した。

参加者との対話から生まれた意見や気づき

模造紙2枚大の大きな天気図を床に広げて描きこむグループワークのワークショップ形式で行い、我々気象予報士がさりげなく、しかし手を取り足を取り対話しながら作業を進めてもらう形式とした。学年によって理解度が相当違うはずで、企画を練っている間はどこまで天気図の書き方を指導すれば良いか、気象の仕組みをどこまで説明するかと悩んでいた。当日は低学年グループも高学年グループも基本同じメニューで進行し、ただし低学年は退屈したら天気図へのいたずら書きのお絵描きを楽しめばよい、など求めるレベルに差をつけたところ、多少子供により差はあったものの、嬉しいことに低学年の子も90分ずっと付き合ってくれた。天気予報で高気圧や寒冷前線、などという言葉は聞いたことがあると思うが、実際に手を動かして天気図に描きこむことで脳みそに刻み込まれたと期待している。一方で、一人一人の理解度に合わせた会話が十分ではなかった、もっと子供たちを信頼して対話できたのではないかと思う。
当初は比較的高学年の子の参加が多いと思っていた。しかしふたを開けるとむしろ低学年の子の参加が多く意外だった。高学年の子は中学受験準備で忙しかったのかもしれない。

対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望

低学年にも高学年にも大人顔負けで天気に詳しい子もいた。子供たちにどの程度お天気に興味を持ってもらえるのか事前には分からなかったが、天気図という、小学生には多少抽象的な物であっても興味の対象になりうるということが分かったのは収穫であった。
一方で、さすがに気象通報を基に天気図を描いた経験者はいなかったようだ。少し前から中学校の学習指導要領から天気図を描くことが削除されており、自然災害大国日本でそれで良いのかと思うところがあったので良い経験になったと思う。気象予報士や気象学者の中には、私のように天気図を描くことに興味を持ったことがきっかけでその道に進んだ者もいる。今回の参加者にそこまで求めているわけではないが、学校に戻って、「俺、予報士のお姉さんと一緒に天気図を描いたんだぜ」「ニュースで言っている前線、私、書いたことがあるよ」などと友達に自慢してもらえれば目的の半分は達成されたものと考えている。

当日の様子