森の声を聞く心 ~自然との共生を求めて~
ものがたりと森の会
9月13日(日)10:30〜12:00 3階オープンスペースB
出展レポート
提起した問い・目指した未来像
本企画では、①宮沢賢治作『狼森と笊森、盗人森』の朗読、②京都教育大学名誉教授の山下宏文先生の講座、③参加者・出展者メンバー全員参加のワークショップの3部構成で行いました。
宮沢賢治が自ら「人と森の原始的な交渉で、自然の順違二面が農民に与へた永い間の印象です」と解説した上記童話を朗読した後、その話から読み取れる事柄を科学的な視点から解説し、「経験的科学的知識を踏まえた感性的応答」と「森林の多面的機能の科学的理解」の必要性を指摘しました。そして、「私たちは森とどのように関わっていけばよいのか」という問題提起を行いました。
その上で、次のような問い(テーマ)について、参加者と弊会メンバー全員が4つの小グループに分かれて対話を行いました。
「今、起こっている森林・自然の現象:地震、大雨、クマの害等が「森の声」だと考えられないだろうか。
私たちは、その「声」をどのように受け止め、どのように返事すれば良いのか?」
目指す未来像は、科学技術等によって、単に森林・自然を支配・コントロールしようとするのではなく、「共生」することであるという前提のもとで、上記の3つのステップを通して、「人と森林・自然との「共生」は、どうしたら実現できるのか?」を、少し立ち止まって考え、小さくても第一歩を踏み出せるように促しました。
参加者との対話から生まれた意見や気づき
絵本朗読と、その科学的な解説の後、参加者と弊会メンバーが参加する対話型ワークショップ「ワールドカフェ」を行いました。ワークショップの最後に、意見や気づきを大判の付せんに書いてもらい、それを壁に貼り出してもらいました。
付せんに書かれた意見や気づきは次のとおりです。
(順不同。重複する記述・内容は別の参加者が書いたものです。)
・林業の現実 安価な木材(日本国産)に気づく
・放置されている森、林、(竹)など、人間の都合、結果としてそうなった。
・森を大切にし、自然と共生ができる国にしたい。
・自然を大切にし、子供に良い影響が与えられるように。
・自然(森・海・川等)が身近で無い。大切なのに守れない。先ずは声を上げ、親しむことにしよう♪
・都内は「森」と名前があっても、公園という感じ
・森の恵みばかり受けとるのではなく、森へのお返し(意識して現況を知ろうとする生活)をするのが大切
・森の声を聞くのには、原体験と知識が必要
・森の声を聞くことは、まずはちゃんと見ること
・時代は変化している。森もかねる。
・森は身近ではないけど関心は高い
・まず自然を身近に感じことが、森の声を聞く第一歩になる。
・正しい知識を知ることで「自分がやるべきこと」がわかる。
・毎日使う水は「森」から来ている。
・幼少期からの経験が自然意識につながる。
・熱帯雨林の減少⇒日本への輸出×
・”森”のイメージは人によっていろいろ
・日本の林業のあり方を考えよう
・林業の見直し急務
・森・山保存に金かかる
・身近に森がなく悲しい
・森や山登りを危険ではなく、楽しいと思える教育が大切
・そもそも自然(森)に親しむ機会がなく、生活の中で感じられない
・山のぼりで楽しむ 子どもに体験が少ない
・利用することで森も人も豊かに!
・林業のにない手に支援はあるのか
・空や木々を見る
・若い人が関心をもってくれることは心強い
・日本と外国、自然のきびしさやかかわり方がちがう
・自然と親しむ経験が大切
・森の声=悲鳴かも・・・ どんな”お礼”ができるのか?
・荒れた森をどうすれば? できることを考えた・・・
・身近な森が無い! 探しに行きたい・・・
・若者から自然が遠のいた
・森を作るのではなく、今ある森を手入れ、育てていく。
・若い人の思いを生かしたい。
・林業で生活が成り立つ社会にしたい!
・林業などの見直し、働き人への感謝を忘れない
・人間にとって都合の良い森(自然)はコストがかかる
・森が近くにない。
・外国の森林に比べて、日本の森林すばらしい
・日頃少しでも自然を考える
・木材の使い方考えよう
・現在の粟に変るものは何?
・森には鳥の声が必須
・クマも怖いし、虫もイヤ! でもコンクリートだらけもヤダ
・自然を守る、森を守るには知識を持って活動する
・「自然は常に正しい」ことを自覚して、生きていきたい。
・森についての経験と知識を豊かにする取り組みを。
・都会がコンクリートだらけなのは、その方が人間にとって良いから
・最近、森に行く人は観光客 林業が消滅している・・・
・東京には森がない?
・森は手入れをしないとダメ!
・どのように森を手入れするか? 林業? 観光?
・山から気をもらわないで、輸入するので森があれる。
・梅の実をとらないので、下に落ちてくさってしまう。
・竹林にたけのこが生えてもとらないので、竹林が荒れる。
・今の生活は自然があるから!!
・熊がこわくて、森が遠くなってしまった。
対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望
目指す未来は、科学技術等によって、単に森林・自然を支配・コントロールしようとするのではなく、「共生」することであるという前提のもとで、対話を通じて、森林・自然との「共生」を実現する第一歩は「身近に感じて、知ること」であり、そして、そのためには、「森林・自然と接する機会や体験が必要」であるという気づきがありました。
私たちは、これからの世代の子ども達に、是非、そのような機会と経験を多く持ってほしいと願い、それを創出していきたいと考えています。
当日の様子