社会とつながる・世界とつながる

A1212(セッション)

画期的!みんなに優しい快適な空旅にするJAXA の提案

9月12日(土)12:00〜13:00 1階オープンスペースA

114(ブース)

JAXA 車椅子ユーザーに優しい飛行機シート

9月12日(土)10:00〜18:00、13日(日) 10:00〜17:00 テレコムセンタービル 1階

宇宙航空研究開発機構

出展レポート

提起した問い・目指した未来像

健常者にとっては気にならない航空機利用も、障害のある方にとっては、搭乗手続きや機内での移動、設備利用など、さまざまな場面で困難や負担が生じることがあります。本セッション・ブース展示では、まずその現状や課題について来場者の皆さまに知っていただき、「誰もが安心して飛行機を利用できる未来とはどのようなものか」を共に考える機会を提供しました。
また、JAXAが研究開発を通じて描く将来の航空輸送の姿や、その実現に向けた取り組みを紹介することで、技術が社会課題の解決に果たす役割への理解を深めていただくことを目指しました。
私たちは、障害の有無にかかわらず、すべての人が移動の自由を享受し、あらゆる場面で快適に空の旅を楽しめる、包摂的で優しい社会の実現を目指しています。

参加者との対話から生まれた意見や気づき

展示や対話を通じて、複数の参加者から「なぜ今までこのようなものがなかったのだろう」という声をいただきました。街中では「みんなのトイレ」や、車いすやベビーカーを利用したまま乗車できる公共交通機関など、ユニバーサルデザインの考え方が徐々に浸透しています。一方で、航空機については、機内空間が狭いことや利用時に制約があることを「仕方のないこと」と受け止めており、その状況に対して疑問を持つ機会が少なかったことを改めて認識しました。
今回展示したウェルボヤージュシートは、車いす利用者だけでなく、幅広い利用者が快適に使用できることを目指した提案です。このような設備は、特定の人だけのためのものではなく、誰もが利用できるものであり、導入によって不利益を受ける人はほとんどいません。参加者との対話を通して、空の移動においてもユニバーサルデザインを当たり前のものとして考える視点が重要であることを再認識しました。
また、JAXAが研究・提案する未来の航空機が実現することで、「特別な配慮」ではなく「あって当然」の環境として、誰もが快適に利用できる空の移動が社会に浸透していくことへの期待を感じました。
さらに、参加者からは「将来的には、飛行機だけでなく、誰もが参加できるバリアフリーな宇宙旅行も実現してほしい」という意見も寄せられました。航空分野におけるアクセシビリティ向上の取り組みは、その先にある宇宙への移動の可能性にもつながるものであり、移動の自由をさらに広げるための挑戦が続いていくことを実感する機会となりました。

対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望

今回の対話では、視覚障害のある参加者から、飛行機内のトイレ利用における具体的な困りごとや不安についてお話を伺うことができました。私たちがこれまで十分に把握できていなかった利用者の視点やニーズに触れることができ、誰もが利用しやすい機内トイレのあり方を考える上で非常に貴重な気づきとなりました。
また、本展示を通じて、航空機のアクセシビリティ向上は車いす利用者だけでなく、視覚障害者をはじめ、多様な利用者にとって重要なテーマであることを改めて認識しました。真にユニバーサルな空の移動を実現するためには、さまざまな利用者の声を丁寧に聞き、それらを研究・開発に反映していくことが不可欠です。
今後は、今回得られた気づきを活かしながら、多様な当事者との対話を継続し、誰もが安心して利用できる航空機の環境づくりに向けた研究・提案を進めていきたいと考えています。技術開発だけでなく、利用者の経験や思いを取り入れることで、より多くの人にとって移動の自由を実感できる未来の実現につなげていきたいです。

当日の様子