319社会とつながる・世界とつながる

3Dプリンタで創る自助具と、未来を紡ぐ対話ブース

COCRE HUB

9月12日(土)10:00〜18:00、13日(日) 10:00〜17:00 テレコムセンタービル 3階

出展レポート

提起した問い・目指した未来像

私たちが提起した問いは、「身近な困りごとは、専門家だけが解決するものなのか。3Dプリンタと人とのつながりを生かせば、誰もが社会課題解決の担い手になれるのではないか」です。
ブースでは、障害や加齢などによる生活上の不便を補う3Dプリント自助具の実物と活用事例を紹介し、来場者に実際に手に取って体験していただきました。また、身近な困りごとと、それを解決する道具のアイデアをワークシートに描き、ゲストやスタッフとの対話を通して考えを深めました。
私たちが目指したのは、必要としている人、身近な課題に気づいた人、ものづくりに関わる人、医療・福祉の専門職、地域の拠点がつながり、一人ひとりの「できる」を共創できる未来です。

参加者との対話から生まれた意見や気づき

来場者に実物の自助具を手に取っていただくことで、3Dプリンタが工業製品や趣味の造形だけでなく、身近な人の暮らしを支えるためにも活用できる技術であることを伝えられました。
対話の中では、自分自身や家族、学校、医療・介護の現場などで感じている小さな不便が挙げられ、日常生活の中にものづくりで解決できる可能性が数多くあることが共有されました。また、完成した道具を一方的に提供するのではなく、使う本人の希望や生活場面を聞きながら、一緒につくり、試し、改善することの大切さにも関心が寄せられました。
技術そのものの新しさだけでなく、「誰のために、誰と、どのようにつくるのか」が重要であることを改めて確認できました。子どもから大人まで、専門知識の有無にかかわらずアイデアを描き、自分も社会課題の解決に参加できると感じてもらえたことも大きな成果でした。

対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望

今回の対話から、3Dプリンタという機器が普及するだけでは、社会課題の解決にはつながらないことが改めて見えてきました。困りごとを安心して話せる場、本人の思いや生活場面を丁寧に捉える視点、試作と改善を支える人、地域のものづくり拠点などがつながることが必要です。
また、生活上の小さな不便を「仕方がない」で終わらせず、周囲の人と共有できる問いに変えることが、当事者、市民、専門職、技術者をつなぐ第一歩になると考えます。
今後は、ブースで生まれたアイデアや気づきを、COCRE HUBでの事例・3Dモデル・学習情報の共有、各地のコラボレーターとの連携、教育や医療・福祉の現場での実践へつなげていきます。誰もがつくり手として参加でき、ある地域で生まれた解決策が別の地域や国にも届く循環を育てながら、一人ひとりの「できる」を共創する仕組みを広げていきたいと考えています。

当日の様子