AIカメラで発見! 会場にひそむ元素たち!
アクトブーン
9月12日(土)10:00〜18:00、13日(日) 10:00〜17:00 テレコムセンタービル 3階
出展レポート
提起した問い・目指した未来像
目には見えない身近なものに潜む「科学」に対して子どもたちにどのように興味を持ってもらえるか?
従来の座学や実験ではない新しい方法はないのか?という問いを提起しました。
本展示では、目には見えない「元素」に如何に興味を持ってもらえるか?を主テーマに据えて、撮影したものに含まれる・関連する元素のキャラクターを集めるブラウザ版AIカメラ「AtomSnap」を来場者に遊んでもらい、科学への興味付け・学習方法に関する新しい方法を議論しました。
これまでにない技術や分野を科学と繋げ、より多くの人々が科学に楽しみながら触れられる・学んでいける未来を目指しました。
参加者との対話から生まれた意見や気づき
展示ブースでは、元素が好きな子も、まだ元素を知らない子も集まり、118種類の元素のコンプリートを目指して協力する姿が見られました。「元素図鑑にこんな情報があるから、○○を撮ればAIが認識してくれるかも!」と、本やネットで調べた情報をもとに予想を立て、会場内のさまざまなものを撮影していました。当初は、AIに教えてもらうことで身近な科学に気づく体験を想定していましたが、実際には、AIとのやり取りが子どもたちの主体的な調べ学習を促すことも分かりました。
また、「1階の理化学研究所の看板を撮ったら、ニホニウムをゲットできるようにした方が良い!」「この物体にはそんな元素は入っていない。AIが間違えているよ」といった声もありました。子どもたちはAIの答えを受け取るだけでなく、自分の知識をもとに結果を批判的に捉えたり、新しいつながりを提案したりしていました。こうした姿から、AIの答えを確かめ、体験をより良くするために考えるという、想定していなかった学びの可能性にも気づかされました。
学校の先生からは、身近なものに働きかけながら能動的に科学を学べる仕組みを評価する声があり、大学の研究者からは、自分の研究を分かりやすく伝えるために同様のアプリを使いたいという声もありました。撮影を入口とする体験は、子どもの学びを広げるとともに、研究と日常をつなぐ対話にも活用できる可能性があると感じました。
対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望
今回の展示を通じた対話から、AIを活用した科学学習は、書籍やインターネットによる情報収集、実験など、既存の学習方法と組み合わせることで、学びをより深められる可能性が見えてきました。
それぞれの方法を相互に補い合う形で活用することが、学習効果の向上につながると考えています。また、AIが示す情報を批判的に検討する過程そのものが、自分の知識を整理し、活用する機会になるという気づきも得られました。
さらに、多くの教育者との対話を通じて、AIの活用に限らず、身近なものに働きかけながら能動的に科学を学べる仕組みの価値を、改めて認識しました。
今後は、研究者が自身の研究やその魅力を、より多くの人に楽しく伝えられるよう、こうしたアプリや学習手法を誰もが気軽に活用できる環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。研究と日常の学びをつなぎ、科学に親しむ機会を広げていくことを目指します。
当日の様子