パタパタ飛ぶ鳥は何の仲間? 見分けるコツを探そう!
理科実験おたすけ隊
9月12日(土)10:00〜18:00、13日(日) 10:00〜17:00 テレコムセンタービル 3階
出展レポート
提起した問い・目指した未来像
鳥は何の仲間なのかを、クイズを通して考えるワークショップを実施しました。クイズを通して学んだことを、身のまわりの事象につなげながら、鳥の特徴や骨格について考えていきました。子どもだけでなく、保護者や大人も一緒に参加できる構成とし、驚きや発見を共有できる場を提供しました。科学を身近に感じ、「どっちだろう」「なぜだろう」と考える楽しさを届けることで、家庭や社会で科学について話すきっかけとなることを目指しました。
また、クイズは正解することを目的とせず、考える過程を楽しみながら、鳥の骨格の特徴や秘密に気づくことを重視しました。そのため、個人の回答について正誤を指摘することはせず、参加者同士で相談したり、意見の違いを楽しんだりできる雰囲気づくりを心がけました。特に家族での参加が多いことを想定し、親子で一緒に考え、発見を共有できるようにしました。
製作した鳥の模型は、持ち帰った後もワークショップでの体験を思い出すきっかけとなることを期待しています。また、模型をきっかけに、家庭で鳥や科学について話したり、身近な「なぜだろう」について考えたりすることにつながればと考えています。
参加者との対話から生まれた意見や気づき
2日間で、約130人の子どもとその保護者が参加しました。子どもたちがクイズに回答する際、正解することにこだわったり、間違えたことを悔しがったり、機嫌を損ねたりすることを心配していましたが、実際にはそのような様子はほとんど見られませんでした。
ワークショップは、前半の話を無料とし、模型の製作は希望者のみ材料費100円で参加できる構成としました。原則として「話を聞いてから模型を作る」という流れにしていましたが、話の途中からの参加や、模型作りからの参加も受け入れました。途中から参加した子どもたちの多くは、模型を作った後、次の回の話を最後まで聞いてからブースを離れていました。このことから、模型製作だけでなく、その前後の話にも関心を持ってもらえたことがうかがえました。また、ほぼ全てのお子さんが鳥の模型をうれしそうにパタパタさせながらブースを離れたので、その後には「これ(鳥の模型)を持っているのを見て、楽しそうなので探して来ました」という参加者も何組かありました。
子ども向けの企画であったため、保護者や一般の大人は後方からの参加となりましたが、骨格標本や図鑑を提示しながら進めたことで、「えっ」「そうか」「うわー」など、子どもたちと同じような反応が見られました。導入部分では、大人にとって既知の事実を扱いましたが、正答を提示すると「そうだった」と反応し、その後のクイズでは、前の問題の答えを参考にしながら考える様子も見られました。
また、鳥を専門とする獣医師との会話から得た内容を、その後の説明に補足として取り入れることもできました。専門的な知見を加えることで、参加者への説明をより充実させることができました。
一方で、ワークショップで使用した本について、写真撮影を希望する参加者がいましたが、事前に出版社への確認をしていなかったため、原則としてお断りしました。その場でスマートフォンから本を検索し、注文した参加者もいたことから、今後は、使用した本を紹介するブックリストなどを事前に用意しておく必要があると感じました。
対話を通じて得られた未来へのヒントと今後の展望
今回扱った内容は、「鳥は脊椎動物であり、脊椎動物には骨がある。そして、鳥の骨には特徴があるため、骨格に注目することで鳥の仲間を見つけることができる」という、中学1年生の理科で学ぶ基礎的な内容でした。保護者にとっては、すでに知っていることも多かったはずです。
しかし、ワークショップ終了後には、「おもしろかったね」「鳥の模型が作れてよかったね」と、保護者が子どもに声をかける場面が多く見られました。クイズや標本、図鑑などを使いながら考え、楽しみながら答えにたどり着く体験は、子どもだけでなく、大人にとっても新鮮だったようです。知っているつもりになっていた身近な科学について、子どもと一緒に楽しみながら思い出し、改めて考える機会になったと考えられます。
このことから、最先端の科学を扱わなくても、身近な科学を題材に、見せ方やアプローチを工夫することで、子どもから大人まで楽しみながら学べる場をつくることができるという手応えを得ました。
今後も、小・中学校で学ぶ基礎的な科学の知識や、知っているようで実はあいまいになっている身近な現象などをテーマとして取り上げ、子どもも大人も気軽に楽しみながら、理科を好きになるきっかけとなる機会を提供していきたいと考えています。
当日の様子