26-4D1010月26日(土)10:30-12:00

セッション

STSステートメント・サイエンスセッション2024
STS Statement Science Session

九州大学 科学技術イノベーション政策教育研究センター
Center for Science, Technology and Innovation Policy Studies, Kyushu University

場所:テレコムセンタービル 4階オープンスペースD

プログラム概要

写真名前

 九州大学と政策研究大学院大学は、大学院にて科学コミュニケーション教育を行っており、そこで大学院生に「STSステートメント」を作成させ、福岡市内で関催するサイエンスカフェで市民に向けて発表し、市民とデイスカッションを行うことを義務付けています。STSステートメントとは大学院生の研究成果が将来、製品やサービスなどの形態で社会に実装された場合に、社会に及ぼす影響を予測し、もしも問題が発生しそうな場合 (例えば環境問題など)に、それにどう対処するかをまとめた宣言 (ステートメント)です。サイエンスアゴラでは九州大学と政策研究大学院大学の大学院生たちの研究に、あなたの意見を反映する機会を提供します。

Kyushu University and the National Graduate Institute for Policy Studies (GRIPS) offer science communication education at their graduate schools, which requires graduate students to prepare “STS Statements” and present them to the public at science cafes held in Fukuoka City. The STS Statement is a declaration (statement) that outlines how the research results of graduate students will affect society if they are implemented in the future in the form of products or services, and how they will deal with potential problems (e.g., environmental problems). The Science Agora provides an opportunity for you to reflect your opinions on the research of graduate students at Kyushu University and the National Graduate Institute for Policy Studies (GRIPS).

登壇者プロフィール

写真名前

小林 俊哉 Kobayashi Toshiya

九州大学 科学技術イノベーション政策教育研究センター 准教授
冒頭趣旨説明と司会進行を担当

阪口 友貴 Sakaguchi Tomoki

政策研究大学院大学 修士課程/三菱地所株式会社 STSステートメント発表者

小林 富 Kobayashi Tomii

九州大学大学院 科目等履修生 STSステートメント発表者

辻 健作 Tsuji Kensaku

九州大学大学院 科目等履修生 STSステートメント発表者

竹田 龍司 Takeda Ryuji

九州大学大学院 経済学府 修士課程 STSステートメント発表者

タイムテーブル

10:30~
冒頭に主催者(小林俊哉)が趣旨説明を行う。なお開催時間の制約のため、以下のSTSステートメント発表予定者4名中の3名が実際に発表を行います。ご了承ください。
10:40~
STSステートメント「量子コンピュータ、実は身近に」(阪口 友貴)を発表し来場者とディスカッションを行う。
11:00~
STSステートメント「伝統的建造物群保存地区の存続と活用-地方都市(山口県萩市)での観光地域づくりの課題-」(小林 富)を発表し来場者とディスカッションを行う。
11:20~
STSステートメント「脳波で作曲-ブレインテックが創造する未来」(辻 健作)を発表し来場者とディスカッションを行う。
11:40~
STSステートメント「自動運転が創る未来」(竹田 龍司)を発表し来場者とディスカッションを行う。

出展レポート

話し合った未来像

本イベントでは、3人の大学院生(九州大学、政策研究大学院大学)が、それぞれの研究テーマとして、量子コンピュータ、脳波による創作技術(ブレインテック)、自動運転技術がもたらす未来について、それぞれの技術がもたらす問題点にも焦点を当てて来場者とディスカッションを行いました。

セッションでの意見、論点

・量子コンピュータについては既存のITとの質的量的な違いは何か、期待が先行していないかといった点についてディスカッションが行われました。
・ブレインテックについては、アートな側面とは別に福祉に役立てられるのではといった意見がありました。ブレインテックの創作物の知的財産はどうなるのかといった議論もありました。
・自動運転技術は安全性の担保や代替テクノロジーの可能性について議論がありました。

セッションで出たキーワード

量子コンピュータ、ブレインテック、自動運転技術、新興技術のサポーター(新技術の問題点をリカバリーする役割)、知的財産権など

来場者との対話から得られたこと・今後に生かせること

・新興技術にできることとできないことについて研究者・開発者がユーザーや市民と率直に意見を交換する場が必要です。
・しばしば「できること」に光が当たって期待が先行することも多いので、後でユーザーや市民に失望されないようにするためにも意見交換の場は必要です。

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